蕾蕾の後ろ歩きが気になる

 翌10月11日は晴天に恵まれた。筆者はこの日、午前中だけで、蕾蕾が後ろ向きに歩く姿を20回ほど見た。歩きながら、のけぞることも何度もあった。後ろ向きのまま階段を下りる様子も1回見かけた。また、蕾蕾は歩き回る途中、屋内につながる扉の前で、たびたび立ち止まった。この時、扉は閉まっていた。蕾蕾は屋内に入りたかったのか、あるいは食べ物を催促していたのかもしれない。

 上野動物園でも、蕾蕾と暁暁は後ろ歩きやのけぞる動きを時折していた。当時、筆者が同園に取材すると、常同行動だと認識しているとのことだった(参照:「リーリーは比較的すぐ…シンシンは時には装置を」上野動物園がパンダの個性に合わせて取り組んだ飼育方法とは?)。

 中国でも同様の動きをしているので、ストレスが関係しているのだろうかと心配になり、筆者はしばらく蕾蕾の様子を見守っていた。その間、暁暁は木登りをしたらしい。蕾蕾は午前11時ごろにタケノコを食べた。竹もあったが、タケノコばかり食べて眠った。午後は、筆者が見ていた時間に限れば、蕾蕾は後ろ歩きも、のけぞる動きもしなかった。

 帰る前に蕾蕾の観覧エリアへ行くと、蕾蕾はタケノコを食べていた。その姿を見て、少しほっとした。午前中は、たまたま気に入る竹がなくて、お腹がすいていたのだろうか、日常的にストレスを受けているわけではないのならいいな……と考えながら、雅安基地をあとにした。

中国では秋もタケノコを食べられる

 今回の2日間の滞在中、香香が屋外でリンゴとパンダだんごを食べる姿を見ることができた。暁暁と蕾蕾がそれらを食べる姿は見かけず、ほかの観覧者も見ていないようだった。暁暁と蕾蕾には屋内で与えたのかもしれない。

 一方で、この3きょうだいが竹とタケノコを食べる姿は何度も見ることができた。中国では一年を通じてパンダにタケノコを与えている。日本では、国産のタケノコを春以外に入手することが難しいため、パンダに与えづらかった。そこで上野動物園は、春に急速冷凍しておいたタケノコを解凍して、秋ごろから少しずつ暁暁と蕾蕾に与える試みを2025年に始めていた(参照:「もう最後かもしれないね…」渡航期限が迫る《上野生まれの双子パンダ》外観覧は近いうちに終了? 長蛇の列の疲れが吹き飛ぶ“ある行動”に出会いたい)。

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