パンダセンターの同じ施設にきょうだい全頭がいるのは珍しい
中国国外で生まれたパンダのきょうだい全頭が、同じパンダセンターの基地で暮らすケースは珍しい。近年、アメリカのサンディエゴ、オーストリア、マレーシア、ベルギーなどで生まれて、パンダセンターの基地へ渡ったパンダたちは、きょうだいでも、複数の施設(パンダセンターの基地や提携している動物園)に分かれて暮らしている。
ベルギー生まれの3頭は、香香、暁暁、蕾蕾と家族構成が似ている(香香たちには、6日齢で死んだ兄もいる)。ベルギー生まれの3頭は、2024年12月にベルギーから雅安基地へ渡った。だが現在、オスの天宝(ティエンバオ)はパンダセンターの綿陽基地に(参照:「野生下で保護され、劇的な生涯を送り…」専門家も“レジェンド”と称すパンダが暮らす「綿陽基地」で“国境を越えた”パンダたちに再会《最新拠点だからこその見どころ、アクセスも》)、天宝の弟妹にあたる双子は温州動物園にいる。
これらを踏まえると、上野動物園で生まれた香香、暁暁、蕾蕾を同じ雅安基地内、それも近いエリアで観覧できることは、とてもありがたい。しかも、この3頭の母親の仙女(シィエンニュ)も雅安基地にいる。仙女はかつて公開されていたが、2026年4月に非公開エリアへ移動。仙女が公開されていたエリアでは、現在、息子の暁暁が暮らしている。
香香、暁暁、蕾蕾の父親である比力(ビーリー)も雅安基地にいたが、繁殖のため、パンダセンターの臥龍中華ジャイアントパンダ苑神樹坪基地へ2025年1月に移動した(参照:《ミルクを飲む子パンダがかわいい!》上野動物園にいたリーリーは「熊猫F4」として施設の顔に⁉韓国生まれのフーバオの“熱狂的人気”で変わるパンダ基地のいま)。
このように、香香、暁暁、蕾蕾の3頭が同じ雅安基地で暮らし、それぞれの姿を見られることは、決して当たり前ではない。また、今後も中国へ簡単に会いに行けるとは限らない。
中国を訪れる日本人へのビザの発給手数料は、2026年9月14日に大きく引き上げられた。観光などを目的とする30日以内の滞在に適用されるビザ免除措置は、コロナ禍で停止された後、2024年11月30日に再開され、現在も続いている。今後、ビザ免除措置の扱いは変わる可能性もある。筆者が2023年6月と10月に雅安基地を訪問した時は、ビザ免除措置の停止期間だったため、事前にビザを取得した。その際の手続きは非常に煩雑だった。
また、2025年に日中関係が悪化して以降、日本の都市と中国の都市を結ぶ直行便は減少した。航空運賃は高騰している。そのため今回、筆者は成田空港から直行便ではなく香港航空を使い、香港で乗り継いで、四川省にある成都の空港との間を往復した。
こうした状況から、次はいつ、パンダたちに会いに中国へ行くことができるか分からないが、パンダたちが中国で元気に、幸せに暮らしていけることを願っている。

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