自分が出合った感動が「語りたい」ギフトに

伊藤 会うときは必ずおいしい何かを持ってきてくれて。

平野 勝手な自負ですが、「平野と関わると、おいしい思い出が多い」となったら嬉しいと思っていて。常に食べ物を探し徘徊している人間なので(笑)、自分の分と一緒に、「今週会うあの人に」と2個買いしたりしています。

伊藤 私も今回紹介したギフトはすべて、自分が愛用していたり、もらって嬉しかったりしたものばかり。やっぱり実体験が伴うと、「これすごくいいよ」と語る熱量が違う。自分ももらって嬉しいものがいいギフト。

平野 例えば「ペシュミニョン」のパネトーネはもう、私には「バニラや柑橘の洪水」で(笑)。魅惑の没入感たるや、パネトーネの中に潜っていくかのよう。そういう「他とは違う」という実感が、「語り」につながる気がする。

伊藤 パネトーネは日持ちがするのがいいよね。届きたてもおいしいし、段々と熟成した味わいもいい。私は年を越して、少し乾燥したものをフレンチトーストにして食べるのも好き。

平野 そうやって食べ方も一緒に教わると、受け取った人もテンションが上がると思います!

伊藤 あとこの芋けんぴも食べてほしい。ふたを開けてみて。

平野 すごい大箱。中身ぎっしりで、これは嬉しい。(1本かじって)あ、油がたまらない!

伊藤 お世話になっている会社に贈ったとき、「社内にリリースしたら、10秒でなくなりました」と連絡が来たことも(笑)。食べる手が止まらないでしょう。つい長いものを取りたくなる。

平野 フライドポテトと同じ。私は長いものは「距離」と呼んでます。尖ったコイツは「爪」。

伊藤 贈りものっておいしかったり、香りやテクスチャーがよかったりはもちろん、添える言葉やパッケージのデザインセンス、贈るときのシチュエーションなども気にしたい。つい語りたくなる贈りものは、そういうものなんじゃないかなと思っています。

平野 ラジオ話の続きですが、まさこさんが大きな蒸籠を抱えて登場したのも感動でした。中に出来たての手作りちまきが入っていて!

伊藤 集合が18時で、絶対みんなお腹が空いているから、持っていこうと思ったんだよね。その頃、台湾旅行から戻ったばかりで私の中でちまきがブームで。乾物をたくさん買ってきたから、「そうだ、これ使おう」と。

平野 まだほの温かくて、スタッフ一同大感激。あんな手みやげをいただく経験は、後にも先にも一度きりだと思います。

パティスリー ペシュミニョン

所在地 大阪府箕面市百楽荘1-2-7
メール pechemignon.blondel@gmail.com
営業時間 金土11:00~16:00(その他の曜日は予約品の受け渡しのみ)
定休日 不定休
賞味・消費期限 21日
※通販可

芋屋金次郎

フリーダイヤル 0120-03-7421
営業時間 9:00~17:30
定休日 無休
賞味・消費期限 60日
https://www.imokin.jp/
※通販可/通販販売部

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