街はいよいよホリデーシーズン。クリスマスソングが流れ、イルミネーションが煌く様子に心ときめきます。
なかでも高級ホテルは、普段から一歩入ると別世界気分を感じさせてくれる場所。フェスティブシーズンの華やかな気分を思いっきり味わってほしい! と、訪れるゲストのために趣向を凝らしたツリーで迎えてくれます。
CREA WEBでは、毎日1本ずつ、アドベントカレンダーのようにホテルのクリスマスツリーをご紹介。ぜひ、写真からも特別で厳かな気分を味わってくださいね。
◆シャングリ・ラ 東京
東京・丸の内の「シャングリ・ラ 東京」のデコレーションに灯る明かりはあたたかみがあり、なんだか心が癒やされ、同時に情熱を感じます。
というのも、こちらは2024年に続き、青森のねぶた師・北村麻子氏とコラボレートし、ねぶたの伝統的な技法を用いて作られたもの。骨組みに約200個の電球を取り付け、和紙・奉書紙を貼り、墨を入れ、丁寧に色をのせ……2カ月もの月日を経て完成された、唯一無二の装飾なのです。
大きなリボンで飾られたツリーの周りには、たくさんの動物たちが。せっせとツリーを飾り、聖夜を祝っているかのように見えます。
また、ツリーの下に置かれたカードのひとつには、「Find your Shangri-La in a World of Enchanted Wonders(クリスマスの魔法の季節に、あなただけのシャングリ・ラを見つけてください)」というホテルからのメッセージが書かれていたり、モチーフの中にある、シャングリ・ラの「S」を探すのも楽しい!
「昔から絵本の中では動物たちと共にクリスマスを祝う情景が描かれてきました。昨今、環境破壊によって人間と動物との間のバランスが乱れつつありますが、これからも人間と動物たちが共存し合いながら暮らし、みんなが心温かく幸せなクリスマスを迎えられるよう願いを込めて、このクリスマスねぶたを制作しました」とは、北村氏からのメッセージ。
北村麻子(きたむら・あさこ)
ねぶた師史上初の女性ねぶた師。父であり、数々の功績を残すねぶた師の第一人者である六代目ねぶた名人の北村隆氏に師事。2007年、父の制作した大型ねぶた「聖人聖徳太子(ねぶた大賞受賞)」に感銘を受け、ねぶた師を志す。2012年、あおもり市民ねぶた実行委員会から依頼されデビュー。デビュー作「琢鹿(たくろく)の戦い」が優秀制作者賞を受賞したことで注目される。今年開催された大阪万博では大型ねぶたのほか、アップサイクル和紙を使用した中型ねぶたなどの展示も実施した。
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- 文=CREA編集部
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