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松村沙友理さんインタビュー【前篇】
松村沙友理さんインタビュー【後篇】

10月4日(土)24:40より配信開始されるLeminoオリジナルドラマ「今日もふたり、スキップで」で白洲迅さんとともにW主演を務める松村沙友理さん。本作はSNSで多くの方の支持を集めた、超共感型エッセイ『今日もふたり、スキップで ~結婚って“なんかいい”』(著:ものすごい愛/大和書房刊)を原案に、平凡な毎日に潜む “なんかいい” 瞬間を丁寧にすくい取った“共感型夫婦ストーリー”だ。
温かくて繊細な夫婦の日常を描く本作で妻役を務める松村沙友理さんに、役柄への思いや結婚観の変化、作品に込めた“幸せ”の意味についてインタビュー。
昔から結婚願望は強いほうでした

――本作は、平凡な毎日に潜む“なんかいい”瞬間を丁寧にすくい取った“共感型夫婦ストーリー”。最初に、原作または台本を読まれたときの印象は?
原作を初めて読んだとき、本当に素直に“なんか結婚っていいな”って思えたんです。すごく特別なことが起きるわけじゃないけど、日常の中にある小さな幸せが丁寧に描かれていて。それがとても温かくて。私、もともと両親が仲良しで、家族もすごくいい関係なんです。
だから昔から結婚願望は強いほうでした。でも、大人になるにつれて“結婚って本当に幸せなのかな?”って思ってしまうことが増えてきて……。そんな時期にこの作品と出合って、なんだかとても救われた気持ちになりました。
――結婚に対して迷いやブレがあった中で、原作が希望をくれたんですね。
はい。これは普通の幸せが描かれた作品だなって思いました。何も特別じゃなくても、何気ない日々の中に確かな絆や安心があって、そういう関係性がいちばん温かいんじゃないかって思わせてくれたんです。なので、映像化できるのがとても楽しみでした。
――ご自身の中で、結婚に対するイメージや理想像はどんなものですか?
昔から、私の中の理想は両親なんです。特に父のことが大好きで、「お父さんみたいな人と結婚したい」ってずっと思ってきました。母は何でもやってあげたくなるタイプで、父は母のために生きているような人(笑)。ふたりの関係性が、いま見ても本当に素敵で、私もああいう夫婦になりたいなって思います。
家ではそれぞれ好きなことをしている時間のほうが多くて、会話も常にしている訳でもない。でも、それでもちゃんとお互いを大切にしているのが伝わってくる。言葉が少なくてもわかる“愛”みたいなものが、そこにはあるんだと思います。
――最近は結婚に対してネガティブなイメージを抱く人も少なくないですよね。
たしかに、ドラマとかマンガで描かれる結婚って、やたらと不倫とか元カノ登場とかゴタゴタしている話が多いですよね(笑)。私もそういうのが好きでよくみちゃうんですけど、知らず知らずのうちに「結婚って大変そう」って思い込んでいたかもしれません。でも、この作品を通して、そんなイメージがリセットされた感じがします。
2025.09.30(火)
文=大嶋律子(Giraffe)
写真=杉山秀樹
スタイリスト=櫻井かおり
ヘアメイク=吉田真佐美