この記事の連載

 夏の日差しをたっぷり浴びると、体の中に熱がたまります。肌のほてりや乾燥はそのサイン。こんなときこそ、スキンケアに気を使うだけでなく、体の内側からクールダウンしてみてはいかがでしょうか。薬膳の知恵を使えば、夏の日焼けダメージを美味しくリセットできますよ。

 今回は、日焼け後のほてり肌を内側から整えながら、体をいたわる3つの薬膳レシピをご紹介します。それぞれが「ほてりを冷ます食材」「潤いを補う食材」「抗酸化や修復を助ける食材」をバランス良く配合した、美味しく、かつ体に優しいレシピです。

 ここでご紹介するのは

食欲がなくてもサラッと食べられる“薬膳冷や汁”
抗炎症&疲労回復に優れた“鯖缶のトマたまスープ”
乾燥肌の潤いチャージに効く“白木耳とブルーベリーのスムージー”

 日焼けした日からでもすぐに試せる、手軽で取り入れやすい薬膳レシピです。体を内側から整えることで、肌本来の回復力を高めていきましょう。


◆薬膳冷や汁

 焼いた鯵の旨みと、きゅうり・すだち・みょうがの清涼感が特長の冷や汁です。鯵の干物はしっかりとした旨みがあり、夏場に生魚を使うことに抵抗がある場合でも安心して取り入れやすい食材です。

 きゅうり、白ごま、味噌には肌のほてりを冷ます効果があり、いずれも熱を鎮める働きに優れています。そこに、鯵やみょうがの体を温める作用を組み合わせることで、バランスが取れた一品に仕上がります。

 蒸し暑い日本の夏は、イライラすることが増えがちです。ストレスが気の巡りを悪化させ、肌の状態にも影響を及ぼします。すだちやその他の柑橘類の清涼感ある香りは、気分を和らげ、気の巡りを整える手助けをしてくれます。

●材料(4人前)

・鯵の干物:1枚
・ご飯:人数分
・きゅうり:1本
・みょうが:2個
・すだち:2個
・白炒りごま:大さじ1
・味噌:大さじ1
・醤油:小さじ1
・水:500ml

●作り方

(1)きゅうりは薄切りにします。すだちも同じように横に薄く切ります。みょうがは千切りにします。

(2)鯵の干物はグリルで10分ほど焼きます。粗熱が取れたら、身をほぐして取り除きます。

(3)すり鉢に白ごまを入れよくすります。(2)の鯵、味噌を入れて混ぜながらすります。

(4)鯵の身が全体に馴染んだら、醤油、水を入れて味を整えます。

(5)器にご飯、(4)を入れ、きゅうりを飾ります。

(6)きゅうりの上にすだち、みょうがを飾って完成です。

2025.09.07(日)
文・撮影=さとうあい