安定感抜群の守護神はキャプ翼ファン

ユーゴ・ロリス(Hugo Lloris)/GK

 ジルーが“おフランス”の匂いをぷんぷんさせているのに対し、どこか素朴なムードのあるイケメンは、ゴールキーパーのユーゴ・ロリスです。

 南部のニースで生まれ、父は銀行員、母は弁護士というエリート上流階級の家庭で育ちました。子どものころから日本のアニメ漫画「キャプテン翼」の大ファンで、アニメに出てくる「GK若林源三くん」がお手本だったという親日派でもあります。

 プレーぶりは「若林くん」と同様に安定感抜群。インテリジェンス溢れるイケメンがゴール前で体を張る姿にも胸キュンです。

フランス(グループE)のグループリーグの見どころ

 自国開催だった1998年にはW杯初優勝を飾るなど隆盛を極めたフランスですが、その後の成績を見ると浮き沈みが激しくなっています。2002年日韓大会では1勝もできずグループリーグ敗退。2006年ドイツ大会では準優勝を飾りましたが、前回の南アフリカ大会ではまたしても白星なしでグループリーグ敗退。今回も予選突破に苦労しながらの出場となっています。

 ただ、今回のグループリーグで対戦するスイス、エクアドル、ホンジュラスはいずれもW杯優勝経験のない国。前評判ではスイスが強いとされていますが、フランスにも十分に勝機があります。

 何を着ても似合いそうなジルーと、読書姿も似合いそうなロリス。最前線と最後尾の2人に注目です。

矢内由美子(ヤナイ ユミコ)
1966年6月23日、北海道生まれ。北海道大卒業後にスポーツニッポン新聞社に入社し、テニス、五輪、サッカーなどを担当。'06年に退社し、以後フリーランスとして活動。Jリーグ浦和レッズオフィシャルメディアスタッフ『REDS TOMORROW』編集長を務める。著作には『Jリーグ15年の物語 カズ&ゴンたちの時代』(講談社)、『闘莉王 超攻撃的ディフェンダー』(学研)などがあり、最新刊は『ザック・ジャパンの流儀』(学研新書)。ワールドカップ取材はブラジル大会で4回目。
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