
早稲田大学のお膝元としてにぎわう学生街・高田馬場。駅を出ると“ガチ中華”と呼ばれる本格中華料理店が軒を連ね、ミニ中華街を思わせる様相に。
留学生の多い早稲田大学をはじめ、日本語学校や留学生向けの寮があるなど、高田馬場はもともと中国人や台湾人が多いエリア。ガチ中華のお店がぐっと増えたのはコロナ禍以降で、国に帰れなかった中国人留学生たち向けに故郷の味を提供する店が増えた、というのが定説です。
中でも注目したいのは、中国・台湾の本場の味を再現したガチ中華スイーツ! 中国や台湾からの留学生はもちろん、日本人にも大人気の専門店やカフェをご紹介します。
第3弾は、台湾カルチャーを感じるカフェ「LIWEI COFFEE STAND(リウェイ コーヒースタンド)」へ。台湾出身でラテアートの世界チャンピオンでもあるリウェイ(李維軒)さんが営まれているコーヒースタンドです。
飴細工が美しいほうじ茶プリンにうっとり

台湾のエッセンスとモダンさを融合し、グリーンをアクセントに効かせた抜群におしゃれな空間が魅力の「LIWEI COFFEE STAND」。イチオシのスイーツは、美しいべっこう色の飴細工を刺したプリンです。
この飴細工、台湾夜市でも人気のタンフールー(サンザシ飴。日本のりんご飴に似たおやつ)から着想したそうで、店主のリウェイさんの遊び心とセンスが生きています。台湾にいた時から作っていたというプリンはプレーンとほうじ茶が選べ、シロップは烏龍茶がベース。このシロップも台湾ミルクティーをイメージしたもので、台湾から仕入れた茶葉で作っています。むっちりしたプリンはしっかり甘く、リウェイさんの淹れるスペシャリティコーヒーとの相性が抜群です!
世界チャンピオンの美麗なラテ

世界的なラテアートの大会に出場経験のある店主のリウェイさん。過去には優勝もしたという実力派のバリスタです。エスプレッソに竹炭パウダーを混ぜてミルクを注ぎ入れた「BLACK LATTE」は、漆黒の液体に真っ白なミルクが映えるアートな一杯。竹炭は無味無臭のため、エスプレッソの風味が濃く香り立ちます。
エスプレッソを淹れる際は茶せんで点てているそうで、濃いながらもエグミのないマイルドな口当たりが楽しめます。竹炭のザラリとした舌触りが一風変わっていますが、竹炭には消化にいい成分が入っているそうでちょっぴりヘルシー。


2025.08.09(土)
文=嶺月香里
写真=鈴木七絵