作家デビュー10周年を迎える寺地はるなさん。最新刊『リボンちゃん』は、街の小さなテーラーを舞台に、読む人の心をそっと解きほぐす物語です。全国の書店員さんから届いた熱烈なメッセージ、第3弾です!

勝木書店二の宮本店 樋口麻衣さん
心をぴったりと包み込んでくれるような作品でした。「強く」でもなく、「ふんわりと」でもなく、本当に自然な力で。ずっと心の中にあった気持ちが、やっと本当に「自分の気持ち」になった気がします。自分って、やっぱりどうしようもなく自分だもんなぁ。これからも進んだり、止まったり、また進んだりして、生きていく、どこに繋がるかはわからないけれど、自分の道がここにある。読み終わってすごく幸せな気持ちなので、今、好きなもの食べたらたぶんめちゃくちゃおいしい。
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ブックスオオトリ四つ木店 吉田知広さん
「こんな生き方でいいのか…」とか「自分らしくいなきゃ…」とか、息が詰まるように思っている女性に(そして男性にも)そっと薦めたい1冊。読み終えた後、周りの景色や人がちょっと違って見えるかもしれません。
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蔦屋書店茂原店 松浦直美さん
特別大きな事がなくても、わたしはわたし。それでいーじゃんと思えるお話。リボンや下着、お気に入りの『何か』に魔法の力が無くても、わたしを造る心強いお守りだと思う。
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リブロ福生店 海老原眞紀さん
「人生が変わる」とか「自分の夢を見つけた!」などの大仰な言葉がしっくりこない世界に生きてみるのって良いな。そして何より周りの人の事、「全面的に好き!」って思って意見の相違に悩む必要なんて無いよね。合ってたり合ってなかったり、断ったり、返事しなかったり……好きです、この本!
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福岡金文堂姪浜南店 小野聡史さん
明日に『すすむ』ためのいいお仕事小説でした。リボンちゃん移動販売編を速く読みたいです。
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大垣書店イオンモールKYOTO店 村瀬萌夏さん
“自分を貫く”ってすごく難しいと思う。どうしても人に好かれようと、自分を曲げてしまうことなんて山ほどあるし、みんなと一緒じゃないと浮いてしまって人に何か言われたりしてしまう。私はこの本を読んで久しぶりに「あ、自分を貫き通していいんだ」と思えました。リボンちゃんは何歳になってもずっとリボンをつけていて、それを他人に何か言われても「私はリボンをつける」と貫いてる感じがとてもかっこいい。そんなリボンちゃんが作る下着、私も欲しい。下着って人に見せるものではないし、見られることもないけれど、自分のお気に入りをつけている日はなんとなく無敵な気がする。それがオーダーメイドだとより一層そう感じると思う。私もリボンちゃんのように、焦ることなく、自分を貫き通して生きていきたい。
2025.07.24(木)