北海道美瑛町の「青い池」が、2014年も見頃を迎えた。
立ち枯れた木々と青い水面が織り成すこの夢幻の風景は、意外なプロセスを経て出現したもの。実は、とある公共土木事業が、この不思議な湖を生んだのだ。
1994年、火山の泥流を防ぐために築かれたコンクリートの堰堤に水が流れ込み、やがて池と化した。ここに溜まる水は、アルミニウムを含む湧き水と美瑛川の水が混じり合ったもの。その結果、微小なコロイドが生成され、その粒子に光が衝突・散乱することで水が青く見えるのだという。
ブレンドされる前の湧き水と川の水は、いずれも無色透明。混合することによって初めて、「ビエイブルー」と呼ばれるあの青さを放つのだから面白い。
海外に目を転じれば、中国・四川省の九寨溝も独特の青い湖面で知られる。だが、あの池の色彩は、石灰分に由来するもの。原理が異なるのである。
アップルの壁紙にも採用された、世界的な絶景
この池の美しさを堪能するなら、これからの温暖な時期がベスト。ちなみに、今年の美瑛では、5月半ばにも積雪があったというからちょっと驚く。
シーズンに入って以降、すでに「めざましテレビ アクア」(フジテレビ系)、「奇跡の地球物語」(テレビ朝日系)といったテレビ番組でも紹介され、大きな話題を呼んだことから、日本中の観光客がこの池を一目見ようと詰めかけることが予想される。
また、この池をとらえた写真は、12年にアップルのMacBook Proの壁紙にも採用されている。すでに世界的な注目を浴びているというわけだ。
今や、北海道屈指のパワースポットにも数えられる「青い池」。確かに、この神秘的な空間に身を置いたなら、力に満ちた新しい自分を発見することができそうだ。
梅雨や蒸し暑さとは無縁のさわやかな北海道で、奇跡の絶景を堪能してみるのはいかが?
青い池
所在地 北海道上川郡美瑛町白金
アクセス JR美瑛駅から車で約25分
電話番号 0166-94-3355(白金インフォメーションセンター)
URL http://www.biei-hokkaido.jp/(美瑛時間 美瑛町観光情報サイト)
2014.06.10(火)