好評発売中の「CREA」2025年春号では、韓国の伝統を再解釈し、モダンにアップデートした食や韓屋宿をはじめ、癒しの「済州島」やカルチャーの街「坡州」まで、2025年の韓国をたっぷりと取材しました。グルメ・カルチャー・ファッション・コスメまで、全108ページの大ボリュームでお届けする本誌から一部を抜粋してご紹介。
CREA 2025年春号
『韓国のすべてが知りたくて。』
定価980円
昨年、成田からの直行便が再開した済州。
コバルトブルーの美しい海と漢拏山に見守られる自然豊かな島を巡る。ゆっくりと時間の流れる済州島で予定は未定の2泊3日、「おかっぱとボブ」が人に出会う旅。
【アクセス】
昨年成田、済州間の運航が再開したが、羽田・成田からはソウル、釜山で乗り換えが便利。成田から直行便の所要時間は2時間50分、関西空港からは2時間で到着。
【旅人】おかっぱとボブ
いつもおかっぱの撮影担当衛藤キヨコと時々ボブの文章担当小池花恵。相棒ふたりで旅に出て、時々instagramを更新中。
記事末尾には「CREA」2025年春号で紹介したスポットをまとめた便利なGoogle Mapも。
温かい人たちとの出会いに心と体が満ちていく

日の出の時間に合わせ、屋上にいたおかっぱから「きれいだよ!」とメッセージが入る。テラスの扉を開けると、右手には茜色に焼けた海に浮かぶ文島、左手には灰色から青に変わっていく空と雪をうっすらかぶった漢拏山が見える。
「済州に来られたこと、山を見るたびに感謝したくなるね」
どちらからともなくそんなことを話す。市場で買ったハルラボンをかじりながら、朝ごはんで予定していた店に向かうと開店前。こんなときはタクシーの運転手さんに聞くのがいい。おすすめを尋ねてみると、「サンバン フッテジ スンデ」に案内してくれた。

豚の腸に血やもち米、野菜などを詰め、ゆでたり蒸したりしてつくるスンデ。ここのスンデは、ほろほろ崩れるきれいな味で、いままで食べた中でナンバーワン!
豚ベースのスープに豚肉とニラなどが添えられる済州の郷土料理、コギグクスも注文した。豚骨ラーメンのスープを想像していたら、全く臭みのないまろやかな味でスッカラが止まらなくなった。
お腹も満たされ、翰林にある天草を使ったプリンとスキンケア商品を展開している「ウム」でショッピング。かわいい響きの店名は天草を意味する우뭇가사리(ウムッカサリ)から。
口当たりの軽い、つるりとした食感のプリンはさっぱりした甘さ。


天草効果で弾力のある石鹸は未体験の洗い心地で、両手でむぎゅっと押して泡立てている時間も癒される。
2025.04.27(日)
文・コーディネート=小池花恵
写真=衛藤キヨコ
CREA 2025年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。