この記事の連載
- 坂口健太郎×有村架純インタビュー【前篇】
- 坂口健太郎×有村架純インタビュー【後篇】
海外ロケは「合宿みたいで楽しかった」
――坂口さんは以前、初舞台「かもめ」(2016)でも見事なピアノを披露されていましたね。
坂口 観てくれていたんですか。ありがとうございます。
有村 私も観ましたよ、「かもめ」。大変だったでしょうね。
――CREA本誌であの頃に坂口さんにお話を聞いたことがあって、子供の頃に少し習ってはいたけれど、ブラームスは難しかったっていうお話をされていたのがとても印象に残っています。
坂口 大変でした。でも楽しかったですよね。楽しかったけど、やっぱり初舞台だったので、どういうものなんだろうなってのを探りながらやっていたところもあって。そのあと、「ごめん、愛してる」(2017)というドラマでもピアノを弾いたので、今回はそれ以来かな。
――ああ! 韓国ドラマが原作のあのドラマでは、天才ピアニスト役でしたね。
坂口 でも、あれはクラシックだったんで、なんて言うんだろうな、丁寧にしっかり弾くんです。でも今回は割とノリの良い曲(ジャクソン5の「帰ってほしいの」)だったからまたちょっと弾き方は違う。それに成瀬は心臓移植の影響で急にピアノが弾けちゃってるという設定なので、ただ上手に弾くというのとは違う難しさがありましたね。
――先に北海道のシーンを撮って、それから南半球のニュージーランドに行ったんですよね?
坂口 はい。北海道では主に夏から秋にかけて撮ったんですが、後半はすごく寒かったし、そこから南半球のニュージーランドに行ったらまた夏のような日差しで、その開放的な感じみたいなものはとてもありました。ただなんか日本食が恋しくなった瞬間はよくありましたね。
有村 健ちゃんはこの作品の間に、別の作品で韓国にも行っていて、全然日本に帰れなかったんですよね。
坂口 そう、北海道、ニュージーランド、韓国、さらにミラノと続いてて、またニュージーランドに戻ってきて、という感じで、半年近く家にほぼ帰ってなかった。だからお米が食べたくて(笑)。韓国のご飯も美味しいけど、日本食とはまた違うから、ニュージーランドではスタッフの方がカレーライスとか、日本っぽい食事を振る舞ってくれたんですよ。
有村 みんなで作ったりもして。
坂口 合宿みたいで楽しかったね。
2024.11.14(木)
文=石津文子
ヘアメイク=廣瀬瑠美(坂口さん)、尾曲いずみ(有村さん)
スタイリスト=壽村 太一(COZEN inc)(坂口さん)、瀬川結美子(有村さん)