この記事の連載
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #01
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #02
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #03
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #04
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #05
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #06
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #07
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #08
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #09
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #10
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #11
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #12
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #13
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #15
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #14
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #16
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #17
- 赤澤かおりの鎌倉ひとり飲み #18
鎌倉で旦那さんと暮らしながら、ハワイや沖縄、もちろん東京でも料理の本を作ったり、取材をしたり。料理編集者・赤澤かおりさんは、どんなに忙しくても元気いっぱいなのです。
忙しい毎日のなかで、ほっとするのはやっぱり、地元・鎌倉に戻って、もしくはおうちで目一杯働いて、お酒を飲む時間。基本的に前々から予約をとるよりも、その日のお腹に聞いて食べたいものと飲みたいものを求めて出かけます。
ふっと時間が空いたとき、ひとりでふらりと出かけた鎌倉で、女性ひとりでお酒を楽しむなら? 今回は「秋に楽しみたいおそばとお酒」をテーマに3軒を教えてもらいました。
定番のおつまみとビールでスタート
2軒目は、鎌倉駅西口から徒歩3分。昭和13年創業、今年85周年を迎えた老舗蕎麦屋さん。2代目のおじいちゃんとおばあちゃんの厨房でのやりとりがまるで喧嘩のようだったことから、かつては常連さんたちに“喧嘩蕎麦屋”の愛称で呼ばれていた、なんていう微笑ましいエピソードもある、地元で愛され続けてきたお店です。
私も、もうずいぶんと長いこと通い続けている、自著にも、連載のコラムにもその想いを記してきた大好きなお店。2024年の今年は、おめでたいことに3代目の娘さんである亀山順子さんが4代目を引き継いだ年。現在は、まだまだ元気な3代目のお父様、お母様、そして妹さんとともにお店を切り盛りされています。
そんなここでひとり飲みだなんて大それたことができるようになったのは、意外と最近のこと。お蕎麦屋さんで飲むという行為が楽しめるようになったのも、30代も半ば過ぎてからでした。ましてやひとりで、だなんて大人すぎて、年齢的には充分大人だったけれどもなかなか踏み出せないままでいましたが、ようやく蕎麦屋飲みにも慣れてきた今日この頃です。
私の場合は、さっと行って、さっと帰るくらいの気ままさが合っているようで、ここは買い物帰りにさっと立ち寄る、ちょい飲み蕎麦屋として定着しました。とはいえ週末ともなれば、ダンナが「蕎麦屋に行こうよ」というので、そのときばかりは長居をしてしまうんですが。
2024.11.16(土)
文=赤澤かおり
写真=榎本麻美