この記事の連載
- 阪元裕吾インタビュー#1
- 阪元裕吾インタビュー#2
宮崎県庁舎でのアクションは必見
――本作は“ちさまひ”が旅行に行った宮崎県で巻き込まれるトラブルを描いていますが、日常から飛び出すのもシリーズとしては新しい展開ですね。
阪元 宮崎が舞台になったのはプロデューサーのアイデアです。僕はビジネス的に良さそうな要素があれば納得できる範囲でガンガン取り入れていきたいタイプなので、この案が出たときも「あ、そうしましょう!」と。
宮崎県庁舎でのアクションは必見です。県庁の人からは「庁舎の中で人が死ななければ問題ありません!」と言っていただけたので、ちゃんと庁舎の外で人が死ぬように気をつけながら、撃ち合いや殴り合いをしました。かなりハードな撮影の中、キャストもスタッフも本当に一丸となっての撮影で宮崎のみなさんも温かく見守ってくださり、色んな意味で忘れられない撮影でしたね……。
――映画に続きドラマシリーズも始まりましたが、どんな内容になるのでしょう。
阪元 深夜帯の放送なのですが、仕事に疲れた社会人がテレビを点けて偶然観たときに癒されてほしいというコンセプトで作っています。もちろんアクション要素もありますが、映画最新作がアクション濃度マシマシの作風なので、予算が潤沢ではない深夜ドラマがその希釈版になっては意味がない。かなりコメディ要素だったりハードな展開を増やして脚本で魅せなきゃいけないなという思いでやっていました。
――一作目からのファンは懐かしんで楽しむことができ、新規ファンは「ベビわるってこんな感じなのか」と入っていけるということですね。
阪元 まあ……そうであり違うというか。実を言うと、ドラマの中盤で数話かけて凄い強烈な展開を入れてしまったので、どう受け入れられるか不安ではあります。自分の中では「国岡YouTube」みたいな「胸糞悪い馬鹿に翻弄される主人公」っていう構図が大好きでよくやっているんですが、そこがかなりの尺を割いて描かれるので。あと社会と密接したブラックユーモアも含んでおり、その点ですかね……。
――どういうことですか!?
阪元 今言えるのは、“ちさまひ”がハチャメチャな事態に巻き込まれるということと、この脚本に関してテレ東さんが「過去に類を見ないほど完璧で直すところがないです!」と太鼓判を押してくれたということだけです。お楽しみに……。
» 後篇を読む
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
2024年9月27日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
配給:渋谷プロダクション
©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会
監督・脚本:阪元裕吾
出演:髙石あかり、伊澤彩織
水石亜飛夢、中井友望、飛永 翼(ラバーガール)
大谷主水、かいばしら、カルマ、Mr.バニー
前田敦子
池松壮亮
音楽:SUPA LOVE
アクション監督:園村健介
公式HP:https://babywalkure-nicedays.com/
2024.09.27(金)
文=むくろ幽介
写真=石川啓次