この記事の連載
◆『お前、タヌキにならねーか?』奈川トモ/一迅社
タヌキのこがね丸は、山に住むタヌキを増やしたい思いから、人間たちをスカウトするために街へ。「変化の術」でタヌキになった人間たちは自分や周囲のことを見つめ直し、人生で本当に大切なことは何なのかを探し求めるヒューマンドラマ。
「読んだら優しい気持ちになれるタヌキな作品(笑)。思い悩む人たちが変化の術でタヌキの仲間入り? する物語。ホントに優しくて救われる気持ちになれます。と、描かれるタヌキたちがもっふもふで可愛すぎます!」(はなさん)
◆『ラーメン赤猫』アンギャマン/集英社
猫が経営する一風変わったラーメン店が舞台。唯一人間の従業員となった珠子、ワケアリの猫の従業員や客たちの人情味溢れるドラマが展開する。
「本作はいわゆる“動物を愛でる”作品とは一味違います。訓練によって人語を話すことができたり、技能や資格を身に着けた猫たちが営むラーメン屋のお話。ほんわかした設定ではなく現実的な世界観で猫たちや人々の交流を描いており、細かい点まで配慮が行き届いているため、ある種の搾取感がないのが素敵です」(SYOさん)
◆『プリンタニア・ニッポン』迷子/イースト・プレス
生体プリンターから生まれた、もっちりとした不思議な生き物と暮らすようになってから、無口な青年・佐藤の周辺はさまざまなできごとで賑やかに……。
「変だけど妙にかわいい生き物が出てくるマンガが好きです。一般的な動物とはなんだか違う、生体プリンターから出力されたすこしふしぎ(SF)な生物と暮らす日常譚。ゆるもちなプリンタニアに癒され、謎多き世界観も魅力的なSFです」(荻野さん)
2024.09.06(金)
文=大嶋律子(Giraffe)