この記事の連載

美麗なカラーにみんな釘付け

 最初の部屋「COLOR」では、各作品のカラー原画が展示されています。繊細で華やかな画風がぱっと思いつくかもしれませんが、時代ごとにコピックや透明水彩など、新たな画材を次々取り入れています。

 媒体ごとに画風を替え、常に新たな表現方法で作品世界が描きだされていたことも感じられます。例えば、同じキャラクターが登場するなかよし連載の『カードキャプターさくら』と週刊少年マガジン掲載『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』では全くタッチが異なります!

 印刷と見紛うような美麗なカラーたち。こちらの部屋は写真撮影NGなこともあり、皆さんできる限り近寄って見ていて人が途切れることはありませんでした。リアルタイムで見ていたイラストもきっとあるはず!
 

さまざまな愛のカタチに触れる「LOVE」のエリア

 親愛、家族愛、友愛……ありとあらゆる愛の形が描かれているCLAMP作品。例えば『カードキャプターさくら』に登場する愛の形の多様さに衝撃を受けたという人も多いでしょう。

 「好き」という告白シーンが集められた一角では、同じ見開きで、同じ単語を使っていても全く違うシーンの数々に驚きます。

平成~令和を駆け抜ける「ADVENTURE」エリア

 先に進むと、「ADVENTUREエリア」に。本の中に飛び込むような入口が素敵です。

 さまざまな伏線が影響し合うストーリーテリングもCLAMP作品の魅力の一つ。代表作『東京BABYLON」や『X-エックス-』、『カードキャプターさくら』などの本編原稿を、物語を読み進めるように展示されています。

 その数はなんと350点以上!コミックスを持っている作品でも、ついつい「読んで」「楽しんで」しまいます。

2024.08.25(日)
文=宇野なおみ
撮影=三宅史郎