この記事の連載
- 神崎恵さんインタビュー #1
- 神崎恵さんインタビュー #2
しかも、自分が食べるだけならいいですが、栄養バランスや好みも考えながらとなると、正直にいうと「ラクじゃないわぁ」と思ってしまいます。
自分が毎日食卓にご飯を並べる役割になってから、疲れた日も、体調がすぐれない日も、毎日家族が喜ぶご飯をあたりまえに並べてくれていた母の偉大さを感じています。
自分が食べたいものが食べられるようなメニューを用意
──「好きではない」のに、こんなにもていねいで愛情たっぷりのお料理を作り続けられる秘訣を教えてください。
息子たちの食べる姿が私に元気と力をくれるからです。
それに、自分が作ったご飯を食べて目の前で一人の人間が成長していく姿を見るのは、やりがいと責任のようなものを両方感じるんです。
母親になってから24年が経ちますが、ご飯をおいしそうに食べてくれる息子たちを見ると、どんなに大変でも面倒でも、栄養面を考えながら、おいしくて息子たちが喜ぶものを食べさせてあげたいなぁと思え、頑張れてしまうんです。
──朝ご飯も毎日お作りになっているのですね。
息子たちはそれぞれ学校や仕事に出かけるので、気持ちよく1日がスタートできるように、ご飯やパン、うどんなど、できるだけその日それぞれが食べたいものが食べられるようなメニューを用意しています。
私はジュースかスムージーで済ませてしまうことも多いのですが、満腹感がほしいときはバイタミックス(高機能ブレンダー)で、すっきりゴクゴク飲みたいときはコールドプレスジュース(低速回転で圧縮させるジュース)で、と工夫しています。
──美容のためにも、やはり朝ご飯は必要でしょうか。
「私がスムージーを飲むことが多い」というだけで、「美容のために朝はスムージー」でなければならないということはまったくありません。
個人の体質や生活にもよるので、私は、大人世代は自分にあう良い朝食を選択することが大事だと思っています。
ですが、育ちざかりの息子たちには、毎日朝ご飯を食べてほしいなと思って作っています。
2024.07.31(水)
文=相澤洋美
写真=橋本 篤