助成金以上に価値があるものとは?
受賞者たちには、プロジェクトを遂行するための助成金が贈られる。しかしこれまでの受賞者たちが、助成金以上に価値があったと口を揃えるのは、「ロレックス賞」の受賞者のネットワークだ。
人類の未来のために、さまざまな分野で挑戦を続ける160名もの受賞者たち。ロレックスは受賞者同士の交流の機会を創ることでも、プロジェクトを支援してきた。たとえば、2019年度の受賞者で、深海ダイビングのエキスパートであるルイーズ・ロシャは、ロレックスを通じて水中探検プログラムの「アンダー ザ ポール」と出逢い、現在では、ともに水深30~150メートルに存在する海洋生物の調査に取り組んでいる。
ロレックスが受賞者たちを支援する上で大切にしているのが、「パーペチュアル(永続性)」だ。ロレックスは授賞後も長い期間にわたってサポートを続け、自らのサイトでプロジェクトの進捗を発信している。オンライン手話辞典「SLinto」を開発し、日本人では3人目の受賞となった大木洵人さんは、国際的な信頼を得られること、そして志を同じくした受賞者たちと出逢えること、それこそが、ロレックス賞の本質的な意義だと語っている。
2024.03.28(木)
文=CREA編集部
協力=ロレックス