この記事の連載
寝ている間に失われた水分を補給
寝ている間に汗をかいて体内の水分が失われていますので、水分補給という意味でも、朝の白湯の習慣は大切です。歳をとるとなかなか水分を摂取するのが難しくなってしまうようで、実家にいる時は毎朝、母に「おはよう。白湯飲んだ?」と声をかけるようにしています。水分不足は何かしらの不調につながりますしね。
私が登壇している薬膳セミナーでもこのお話をしたところ、後日、実践してくださった男性の方が「朝、白湯を飲むだけなのに、すこぶる調子がよくなった」と報告にきてくださいました。散歩に行く習慣のある方は、どうぞ白湯を飲んでから、お出かけください。水分不足の状態で汗をかくのは、身体によくありませんので。
朝食は軽めでOK
また、朝食は軽めが望ましいです。朝ご飯は英語で「breakfast」と書きますが、「break(破る)」と「fast(断食する)」の2つの単語からできていて、「前日の夜から何も食べていない断食の状態を破る」最初の食事のことを示しています。
最近はダイエットの方法のひとつとして「断食」「絶食」も取り上げられていますね。専用の宿泊施設では、数日間の断食明けの食事は、ほとんどお米が入っていない重湯からスタートすることが一般的です。これは胃腸や肝臓に負担をかけないためです。
私は珈琲とパンの朝食が好きなのですが、週2、3日は朝粥やスープ、ご飯とお味噌汁など、身体のリセットを意識したメニューを用意します。消化のいい、軽めの食事を取ることで、身体が軽く感じられて動きやすくなり、仕事もはかどり、その結果、美味しくお昼ご飯を食べることができるのです。
断食までしなくとも、朝はまず白湯を飲んで、そして軽い朝食を心掛けてみてください。スムーズな一日のスタートを実感できますよ。
谷口ももよの“一日一薬膳”
2023.11.15(水)
文=大滝美恵子
写真提供=谷口ももよ
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