捨てられるはずだった梅酢がシロップに大変身

 今回リリースされたアップサイクルシロップは、“「あったらいいな」を形にする”クレイジーキッチンの新プロジェクト「CRAZY KITCHEN Lab(クレイジーキッチンラボ)」の開発商品第1弾。フレーバーは、梅干しを作る際にできる大量の梅酢を活用した「“キュンと”うめ酢&ミントシロップ」と、飲料やゼリーの原料となる果汁を搾汁する際に出るシトラスピールを使用した「“とろりン”シトラスピール&スパイスシロップ」の2種類。納得がいくまで幾度も研究や試作を重ね、およそ1年をかけて商品化に至りました。

 「“キュンと”うめ酢&ミントシロップ」に活用されている梅酢は、和歌山県産の梅干しを作る際にできたもの。そのままだとかなり塩辛く、一般的には再利用できずに廃棄されてしまいます。本シロップでは、そんな梅酢に飲料やゼリーの原料となる果汁を搾汁する際に出る広島県産のレモンピールや、ミントを合わせて塩味を抑えています。

 「ミントを合わせる」というアイデアは、開発担当の菊地妙子氏がベトナム料理店を訪れた際に発想。しょっぱいお肉とハーブを合わせてさっぱりと食べられるベトナム料理を口にした際に、「塩辛い梅酢にもミントが合うかもしれない」とアイデアが浮かんだそうです。

 「“キュンと”うめ酢&ミント シロップ」は、梅やミントの爽やかな香りが魅力。炭酸水で割るのはもちろん、飲むヨーグルトで割ったラッシー風ドリンクもおすすめです。白ワインとあわせたサングリアや、ビールを入れたビアカクテルとしても。ドリンクのほか、シロップとナンプラー、胡椒に鶏肉を漬け込んで焼けば、本格的なエスニック料理の味わいに。

2023.09.23(土)
文=石橋果奈