アバンギャルドな再開発区と副都心へ
ニュータウンは、博物館や劇場が集まるカルチャーの中心地。かつてのスラム街を大再開発したエリアだが、アパルトヘイトに抵抗する演劇が演じられていた頃のアバンギャルドな雰囲気も残るエリアだ。街のいたるところでアートが香るニュータウンは、ギャラリーにかぎらず、高架下や道路にまでペインティングが施され、街歩きも楽しい。週末には小さな青空市場が開かれ、手作りのアクセサリーを売る露店も並ぶ。
一方、ヨハネスブルグの経済の中心地として発展しているのが、副都心のサントン。大企業のオフィスやホテルなどの多くがこの地区にある。もとは富裕層の人々が住居を移したことから発展した街で、今でも高級住宅地エリアが存在する。中東の石油王の子息が超豪邸を構えているという噂も。
ここには、南アフリカ最大規模のショッピングセンター「サントン・シティー」や、ショップやレストラン、カフェ、図書館、劇場とあらゆる施設が入る「ネルソン・マンデラ・スクエア」がある。セキュリティーも万全なので、安心して買い物や食事が楽しめるのが、旅行者にはうれしい。大自然に抱かれた南アフリカのイメージとは真逆の顔を見ることもできるだろう。
ニュータウン
URL http://www.newtown.co.za/heritage/
芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn/
Column
新しい風が吹く南アフリカへ
ネルソン・マンデラ逝去によって注目を集めた南アフリカ共和国は、2014年、記念すべき民主化20周年を迎える。日本でこそあまり知られていないが、実はこの国には、素敵なラグジュアリーリゾートや多彩なグルメが満載なのだ。どんどん進化を続ける南アの魅力を掘り下げる。
2014.01.03(金)