![賑わう中華街へ、冷たい麺を求めて!](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/b/1280wm/img_eb337d7543bd84a44eb0e425072399bd191576.jpg)
街の中料理店には冷やし中華メニューが並び、こうも暑いとついつい手がのびます。「冷やし中華」は日本の夏の風物詩のひとつです。
では、中華料理店がずらりと並ぶ横浜中華街ではどうなのか? そこはオリジナリティ溢れる冷たい麺がしのぎを削る激戦区。何度も足を運びたくなる冷麺ワンダーランド!
#03は、横浜のクラシックホテル「ホテルニューグランド」の副総支配人・谷口謙一郎さんがプライベートで食べている冷たい麺をご紹介。1軒は中華街を飛び出し、馬車道のお店を教わりました。
» #01 横浜中華街で冷たい麺を食べ尽くした“ハマの冷や中刑事”がこっそり教えるこの夏、必食の3杯は?
» #02 【横浜中華街】取材&偏愛歴13年! ベテラン食ライターが伝授するちょっと珍しい冷たい麺【3選】
◆華錦飯店の冷やしジャージャー麺
![「冷やしジャージャー麺」1,200円。夏季限定(9月末か10月ぐらいまで)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/a/1280wm/img_eaf8fefb6b28357ac56e217514a2a86896890.jpg)
「お魚屋さんがやっている、リーズナブルな魚料理が味わえる中華料理店ですが、実は肉みそ餡の『冷やしジャージャー麺』もお気に入り。いかにも町中華らしい餡で、どこか懐かしい味。よく混ぜて食べる事をおすすめします」(谷口氏)
とろりとした肉みそ餡は粗挽きの肉がゴロゴロと入っていて、ひと口目は甘く感じますが、後からどんどん辛さが追いかけてくるピリ辛スパイシー系です。花椒のしびれるような辛さの中に、隠し味に入れた生唐辛子の鮮やかな辛さがきらめきます。
![計算し尽くされた太さ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/f/1280wm/img_3fbafa63bcac9754bcf0c8beaf979a6e105268.jpg)
麺と同じくらい太く切った生ネギの辛さやシャキシャキ感、きゅうりの爽やかさが濃厚な餡のアクセントになって、シンプルなトッピングでも最後まで飽きずに食べられます。
麺は着色料や保存料を一切使っていない「東成軒」の特注麺が280グラムとたっぷり! 氷できゅっと締めた中太麺はシコシコのしっかりした噛み応えで、アツアツの餡と冷たい餡の温度差もいい感じです。
![肉みそ餡を麺によく絡めてから食べる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/e/1280wm/img_4eb5b158074d7a5d55174562eb9af2fb93327.jpg)
ツウな常連客はトングをオーダーし、トングをねじりながら回して(パスタをフォークに絡めるように)餡を徐々に混ぜていきます。すべての具材が混然一体となった妙味、これぞこの麺の真骨頂です。
さらに、途中で酢やラー油をかけ、味変してみて。酢をかければ後味さっぱり、ラー油をかければ風味が激変し、またさらに食欲を誘ってきます。
![金色の大きな絵がかかる1階の席。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/3/1280wm/img_9328b7f806b38bdbb74428deefb990d8142654.jpg)
冷やしバージョンは知る人ぞ知る裏メニュー。メニューには普通の「ジャージャー麺」(1,100円)しかのっていないので、「冷やし」とひとこと添えて注文することをお忘れなく。
華錦飯店(カキンハンテン)
![店の隣に位置する魚屋で魚介を選び、好きな調理法で料理してもらうこともできる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/e/1280wm/img_1e956be6701840aa963eb1c857d6fc3d331581.jpg)
所在地 神奈川県横浜市中区山下町126-22
電話番号 045-212-3853
営業時間 11:00~15:00、17:00~22:00(L.O.21:30)※土・日曜・祝日は通し営業
定休日 不定休
交通 みなとみらい線元町・中華街駅より徒歩4分
2023.08.11(金)
文=嶺月香里
撮影=鈴木七絵