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韓国で流行ったエンタメは?

 もうひとつ、ソウルの街をぷらぷらと歩いていて楽しみを感じたことがある。街なかの広告を通じて、現地ではどんなエンタメが流行しているのかよ~く分かるのだ。

“「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」って、めちゃくちゃ流行ったんだな”

 そう感じざるを得なかった。現地では昨年6月16日から8月18日まで放映されたドラマだ。なにせ、主役のウ・ヨンウを務めた女優パク・ウンビン関連の広告が多いのだ。10月に彼女にインタビューした、という韓国スポーツ紙の芸能担当記者もドハマりだ。

「たくさん見かけたでしょう。7月の時点で少なくとも化粧品、香水、生活用品、ファッション、時計、ゲーム業界から広告モデルのオファーがあったといいます。広告業界筋の話として報じられる年間契約のフィーは「24億ウォン(約2億4,800万円)」とも。彼女、ドラマでの人気のみならず、評判の良さでも知られています。なんでもドラマ撮影スタッフの名前を全員覚えてちゃんと呼ぶというのです。若いスタッフもすべてです」

 もうひとつ印象的だったのが…市内光化門の最も大きな書店「教保文庫」に売っていた「ノベライズされたドラマ台本」。

 ここで韓国でのヒット作を知ることが出来た。

 韓国では、習慣的に日本よりもドラマなどの作品の余韻に浸る時間が短い。たとえ「愛の不時着」でも「放映が終わったら過去のドラマ」と割り切る。逆に日本で同作放映1年後にドラマ関連の展示会やミュージカルが行われていることに驚かれたことがある。

 つまり、放映終了後に本が売られているということはよっぽど流行った、ということ。

 2022年秋、「ウ・ヨンウ」と並んで書店に置かれていたのは…

2023.02.09(木)
文・撮影=吉崎エイジーニョ