徐々に世界を旅する人も増えてきましたが、自由に海外へ行かれなかった時期に、日本が誇る四季折々の魅力に改めて気付かされたという人も多いようです。
だから今こそ、手が届くところにある日本の魅力を再発見してみませんか?
特集では、各エリアの観光の達人に、その地が誇る自慢の絶景・風物詩について教えてもらいました。
今回は、青森県観光企画課主査の豊川恭加さんが選ぶ、冬の風景をご紹介します。
日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。この先の旅の参考にどうぞ!
◆奥入瀬渓流の氷瀑
奥入瀬渓流は、十和田湖畔子ノ口(とわだこはんねのくち)を起点とする約14キロメートルにわたる渓谷。十和田八幡平国立公園に属し、国指定の特別名勝及び天然記念物の景勝地だ。
「夏は新緑、秋は紅葉と、国内のみならず国外からも観光客が訪れる、青森でも有数の観光スポット。冬の奥入瀬は真っ白に染まり、凍てつく氷点下の寒さによって氷が張られ、時が止まったかのような別世界が広がります。
氷瀑はその情景のひとつ。渓流沿いに点在する14本の滝が凍り、一部が氷柱となった姿を楽しめます。また、渓谷内の滝だけでなく、奥入瀬の森に蓄積された豊富な水量によってがけをつたう水が氷柱となり、あちらこちらで氷のアートが見られます。
この氷瀑の見頃の時期には、夜の奥入瀬渓流を体感できる『冬の奥入瀬氷瀑ナイトツアー』が実施されます。ガイドさんと一緒にバスで夜の奥入瀬を巡るツアーで、専用のライトカーの光で照らされた氷瀑は青や緑に輝き、さらに迫力を増します。極寒の中でしか見られない神秘的な光景に思わず息を吞むはずです!」(青森県観光企画課主査の豊川恭加さん)
奥入瀬渓流氷瀑ツアーの開催期間:12月16日(金)~3月12日(日)
奥入瀬渓流の氷瀑(おいらせけいりゅうのひょうばく)
所在地 青森県十和田市大字奥瀬
https://www.towada.travel/blog-posts/oirase-gorge-frozen-bus-tour
◆冬に咲くさくらライトアップ
「日本三大夜桜」の1つに数えられる桜の名所・弘前公園で開催される「冬に咲くさくらライトアップ」。外濠に立ち並ぶ桜の木々が、春色の華やかなライトアップで彩られる。
「夜にライトアップされると、木の枝に積もった雪がまるで満開の桜のように見える光景が広がります。
2017年冬から始まり、5周年を迎える2022年は、弘前の春に加えて四季にも想いを馳せられるような光の表現も行います。グレードアップした冬の桜を見に、ぜひいらしてください」(豊川さん)
開催期間:開催中~2023年2月28日(火)(予定)
時間:日没~22:00
冬に咲くさくらライトアップ(ふゆにさくさくらライトアップ)
所在地 青森県弘前市 弘前公園追手門付近外濠
https://peraichi.com/landing_pages/view/hirosaki-fuyusakura
2022.12.13(火)
文=佐藤由樹