ミュージカルから司会業まで飛躍し続ける井上芳雄が 20代の自分に贈る言葉

CULTURE

2022.11.6

20代のときのご自分に声をかけてあげるとしたら、どんな言葉をかけますか？

――生まれ変わっても、ミュージカル俳優になりたいですか？

　なってもいいかなと思います。ミュージカル俳優じゃなきゃ嫌とは思わないですけど(笑)。

――20代のときのご自分に声をかけてあげるとしたら、どんな言葉をかけますか？

　当時の苦しみの半分くらいは、ただ若いからだ、ということを言ってあげたいですね。自分の実力が足りないから、と全て自分のせいに思っていたんです。いま振り返ると、あのときは無理だったんだろうと思います。「これで終わりだ」というところまで、思い詰める必要もなかったかな、と。そういう意味ではいまはすごく楽です。

――いま、本当に多くのことをなさっていて、陰で苦労をなさっているのかもしれませんが、ものすごく楽しそうです。

　僕、裏ですごい努力をしているって思われがちなんです。してなくもないですが、言われるほどはしてない。でも、「してないよ」というのも変だし、「してるよ」というほどはしてないし、難しいです(笑)。かつては、すごくしていたんだと思います。経験を積んで、人間関係も広がって、若いころよりはリラックスしてやれるようになりました。でも、そこもゴールではなくて、また全然知らないところに行きたいと思ってしまうんですよね。

井上芳雄(いのうえ・よしお)

1979年生まれ、福岡県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。2000年、大学在学中にミュージカル『エリザベート』の皇太子ルドルフ役でデビュー。読売演劇大賞杉村春子賞、菊田一夫演劇賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞ほか、受賞多数。最近の出演舞台に、『奇蹟 miracle one-way ticket』、『ガイズ＆ドールズ』(ともに2022年)など。2023年1月に『エリザベート』、3月に『ジェーン・エア』に出演する。「はやウタ」(NHK)、「行列のできる相談所」(日本テレビ)、「グリーン＆ブラックス」(WOWOW)に出演中。

KERA・MAP #10『しびれ雲』

作・演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演：井上芳雄、緒川たまき、ともさかりえ、松尾諭、安澤千草、菅原永二、清水葉月、富田望生、尾方宣久、森準人、石住昭彦、三宅弘城、三上市朗、萩原聖人

東京　11月6日〜12月4日　下北沢本多劇場
兵庫　12月8日〜11日　兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
北九州　12月17、18日　北九州芸術劇場中劇場
新潟　12月24、25日　りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場
https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/shibiregumo

※11/6（日）〜11（金）の公演は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となりました。詳細はキューブ公式サイトhttps://www.cubeinc.co.jpでご確認ください。