マンガと向き合うのが“日常”の増田俊樹さん。深夜に時間を忘れて読んでいたら明け方に。そんなシーンとともに、心に響いた作品を語ってもらいました。CREA2022年秋号「夜ふかしマンガ」特集でのインタビューを、特別に全文掲載します。
マンガは無意識に摂取しているもの。日々、自分の体に影響を与えている
アニメ「僕のヒーローアカデミア」切島鋭児郎役のほか、アプリゲーム「アイドリッシュセブン」のイベントでは和泉一織役としてステージに立ちファンを魅了する。実力と美しさを兼ね備えた声優・増田俊樹さんは、屈指のマンガマニアでもある。
「マンガは移動中や仕事の待機時間、お風呂の中、寝る前など、場所や時間を問わずに読んでます。今回の特集のように夜の時間にはこれ、と考えたことがなかったので新鮮でした」と静かに微笑んだ。
「僕にとってマンガは食と一緒なんです。食事は“これが自分にどう影響が出るんだろう”と考えなくても、確実に体に栄養をもたらしている。同じようにマンガも毎日当たり前のように摂取し、自分の体に何かしらの影響を与えていると思います。意識的に買っているのは週刊少年ジャンプ、サンデー、マガジン。(発売日は)月曜日と水曜日ですね。それ以外は、面白いと聞けば一巻をまずはデジタルで買ってみます。流行りにはあまり左右されないほうで、今の自分が惹かれるものを選びます。表紙の印象で決めることもありますね。表紙は作品の顔なので、魅力が伝わってくるものです」
選ぶ基準は年齢やそのときの好みによっても変わるという。
「僕は子どもの頃、『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/集英社)が苦手でした。でもアニメ化が決まったときに、そんなに面白いのならと、文庫版を読んでみたらドハマリしたんです。年齢を重ねたことで、感じ方が変わったのかもしれないですね」
2022.09.19(月)
Text=Tomoko Ohmagari
Photographs=Masahiro Sambe
Styling=MASAYA
Hair & Make-up=Yuri Kitahara