綾瀬さんのセリフや間の“リズム感”は天性のもの

――今日のような取材でも、劇中でも息がぴったりなのですが、本作を通じてお互いに俳優としての新たな発見はありましたか?

長谷川 身体能力やリズム感、間合いもすごい方だな、と改めて感じました。言葉で説明するのが難しいんですけど、入ってくるセリフの間やリズムが全部よくって。ちょっと羨ましいとさえ思っています。天性のものだと思うんですけどね。

綾瀬 長谷川さんは思考が深い方なんです。今回もすごくこう(深く)いっているんだなと思いましたし、お話をしていても本当に面白くて。あとは台本を読んだ瞬間に、「小鳥遊、まんまピロちゃんじゃん!」とも思いました。

長谷川 えっ(笑)。それはすごいね! 読んですぐそう思ったの?

綾瀬 ぴったりだなと思っていました。やっているところが、すぐ想像できたんです。いろいろ口では堅いことを言っているけど、まっすぐでピュアで、最終的にその人をみんなが支える、みたいな感じが浮かびました。現場でもそのまま、すごくそうだなと思って見ていました。

――長谷川さんは、綾瀬さんの薄原について台本から想像がつきましたか?

長谷川 それはもう、つきました。間違いないな、という感じがしていました。彼女がいてくれたおかげで、映画が華々しくなったと思うんです。こういう話に綾瀬はるかが入ることで、映画の雰囲気をがらっと変えてくれるというか。本当にすごいことだと思います。

綾瀬 そんな……ありがとうございます(小声)。

長谷川 えらそうにすみません。上から目線じゃないです。

綾瀬 いえいえ、嬉しいです!

2022.06.12(日)
文=赤山恭子
撮影=榎本麻美
ヘアメイク=須賀元子【長谷川】、中野明海【綾瀬】
スタイリスト=大久保篤志(ザ スタイリスト ジャパン®)【長谷川】、椎名直子【綾瀬】