お互いの学生時代「“宅習”が毎日…(吉野)」「え~知らない‼(栁)」

――反対に栁さんからご覧になって、「あ、吉野さんのこんな一面があったんだ」とご一緒して驚いたところはありますか?

 ストイックな感じが、見てわかるところですかね。「なんとなくやっている」とかじゃなくて、物事に真面目に向き合うのが好きな人なんだな、と感じます。それは年齢関係なく格好いいと思うんですよね。

――俳優としての姿を見て、そう思われたと。

 今までミュージシャンとしてのイメージが強かったんだけど、役者として、座長として、どしっとしている漢気みたいなところが格好いいと思いますね。

吉野 うれしいです……!

――THE RAMPAGEのときのイメージとは、全然違ったということですか?

 そうですね。そもそも役が赤松というとんでもないキャラクターなので、そのギャップはありますけど。俺らがTHE RAMPAGEさんを見るときって、華やかなところしか見ていないじゃないですか。でも、地味に裏で取り組んでいる姿は、直接会わないと(わからない)。そこを撮影を通して見ることができたので、「そうだよな。頑張る人なんだろうな」と感じました。

――おふたりともデビューが10代なので、アルバイト経験も少ないかもしれません。学生時代は、どんな学生でしたか? 吉野さんは宮崎出身、栁さんは宮城出身と異なりますので、地元ならではのエピソードなどもぜひ伺いたいです。

吉野 栁さん、田舎だったんですか?

 田舎といっても仙台駅の近くなんだよね。

吉野 そうなんですね。うちのほうは、宅習がありました。

 ん? 宅習?

吉野 自宅学習の略称なんですけど、ノートに数式とか漢字とかを書いて、1日1ページ埋めないといけないんですよ。あれ……? 皆さん、なかったですか?

――初耳です。地域特性ですかね? 栁さんも?

 え~、知らない!

吉野 宮崎の教育文化なのかな? 宅習ノートは、小学校から高校まで、ずっとやっていたんです。

 え、毎日高校まで!? 面倒臭くない!?

吉野 もう、はい(笑)。だから過去にやったやつを写したり、朝、学校に着いて急いで書いたりしていました(笑)。

――栁さんも学生時代の地元エピソード、何かありますか?

 いや~、俺、普通の公立高校だったんで……。あ、でも中学校は公立だけど私服だった。髪を染めてもいいし、ピアスを開けてもいいという学校だったんですよ。校長先生が「個性を大切にする」と掲げていて。

吉野 へえ~! すごくいいですね! そんな中学校、初めて聞きました。

 全国に(当時)2校とかしかなかったみたいで。

――私服となると、栁さんはもちろんファッションリーダー的な?

 全然、全然! 『MEN'S NON-NO』の専属になったのも高校からだったので、先輩に貰った服とかを着ていましたね(笑)。中学の頃ってお金もないし。謎に金がある先輩とか、いなかった?

吉野 う~ん?

 その人のお下がりとか貰って着ていましたね。

2021.09.01(水)
文=赤山恭子
写真=鈴木七絵
ヘアメイク(吉野)=大矢佑奈
スタイリスト(吉野)=中瀬拓外
ヘアメイク(栁)=吉田太郎
スタイリスト(栁)=大島リク