ロンドンにあるデリカテッセン&レストラン「リナストアズ」をご存知ですか? 1944年の創業以来、故郷の味を求める現地のイタリア人たちにも愛され続け、現在はソーホーとキングスクロスに計3店舗を構える人気店です。
この名店が英国以外では初となる旗艦店「リナストアズ表参道レストラン&デリカテッセン」をオープンしたと聞きつけ、早速行ってきました。
「リナストアズ」が初上陸! 本場のトリュフパスタにマリトッツォも
店の外観はピスタチオグリーンを基調とした色使いが特徴で、おしゃれな店が立ち並ぶ表参道界隈でもひときわ目を引く存在です。
店はその名の通りレストランとデリカテッセンから構成されています。
店内には、オープンシアター型と呼ばれるオープンキッチンとパスタ工房を併設。
目の前で食材や料理が作られていく、ある意味でエンタメ的な要素と、調理過程が目に見える安心感を兼ね備え、食への信頼がもたらす、おいしく、楽しく、心地よい時間を過ごすことができます。
手作りフレッシュパスタは、創業以来の看板メニュー
毎日、店内の工房で作るフレッシュパスタは、創業以来の看板メニューです。
材料の小麦粉はイタリア産の00粉とセモリナ粉をブレンドして使用。他に使われているのは新鮮な卵とオリーブオイルのみ。
水を使わないため、小麦の風味をダイレクトに感じられる。まさにマンマの味わいです。
ちなみにフレッシュパスタはテイクアウトもできます。
フレッシュトリュフのタリオリーニはロンドンで一番人気
ロンドンで一番人気を誇るメニューが、大きなトリュフが贅沢に盛られた「フレッシュトリュフとバターを使ったタリオリーニ(3mm)」。
まず楽しんでほしいのがフレッシュトリュフとバターの芳醇な香り。手作りのタリオリーニは、もっちもちの食感がたまりません。
パスタにはソースがよく絡み、濃厚でありながらしつこさがなく、素朴さすら感じる味わい。料理がとびきり上手なイタリアのマンマが作ったかのようなひと皿なのです。
ナスのコロッケは、ほっこりした味わい
レストランで提供される料理は、イタリア産の材料にこだわったものばかり。
ここだけの味わいは、異国の地ロンドンで暮らすイタリア人の心をそっと包み込むようなやさしさに満ちています。
例えば、「イタリア風 茄子のコロッケ」。さっくさくの衣ととろっとろのナスの組み合わせが、不思議と気持ちをほっこりさせてくれるひと品です。
ノンアルコールカクテルは日本でのみ楽しめる
ドリンクは、食前酒を楽しむイタリアならではの習慣に合わせて、ネグローニやリモンチェッロスピリッツなどクラシックなオリジナルカクテルが用意されているほか、「リナストアズ表参道レストラン&デリカテッセン」オリジナルのノンアルコールカクテルも充実。
ワインは、名門ワイナリーによる定番の銘柄をはじめ、中部や南部地方の固有品種のワイン、規模の小さなブティックワイナリーによる自然派ワインなど、イタリア各地からさまざまなタイプのワインがセレクトされています。
グラスで楽しめるワインも豊富で、白ワイン、赤ワインが5種類ずつ、スパークリングワインが2種類、ロゼが2種類。ひとりでいろいろな種類を飲み比べたり、料理に合わせてペアリングしたりできるのがいいですよね。
ライブ感にあふれたカウンター席も
さまざまなタイプの席が用意されているのも「リナストアズ表参道レストラン&デリカテッセン」の特徴です。
TPOに合わせて席を使い分けることができるため、幅広いシーンでの利用が可能になっています。
例えば、ひとりの時に利用したいのが、カウンター席。
目の前に広がるのは、手際よく料理が作られていくライブ感にあふれた光景。リナストアズの世界にどっぷりと浸れる、いわば特等席です。
気の置けない仲間と過ごす時にピッタリなのが、半円形のボックス席。テーブルをグルリと囲んで座るため、会話も弾みやすく、さらに仲が深まりそう。
個室タイプのプライベートダイニングルームには、ソーホーで創業した当時の写真が飾られ、まるでロンドンにいるかのような雰囲気。仕事関係の集まりや大切な会合などで利用したいですね。
2021.08.15(日)
文・撮影=石川博也