腹筋についての「基本のキ」
腹筋には、力を入れるべきときにはグッと力が入り、力を抜くべきときはスッと抜けるような“しなやかな柔軟性”が必要である。こうした柔軟性がなくなれば、当然ケガもしやすくなる。
だから、いくらシックス・パックやタテ割れがもてはやされているからといって、腹筋をガチガチに固めすぎてしまうのは考えものなのである。アスリートの中には、腹筋をガッチガチに固めて体幹がろくに動かないような状態にしてしまい、そのために体の動きを落としてパフォーマンスを低下させてしまうような人も少なくない。腹筋を固めすぎて動かなくしてしまうと、腰をひねったり腰をかがめたり丸めたりする動作もできにくくなってくる。まるで邪魔なコルセットでも装着しているかのように、体の動き全体がぎこちないものになっていってしまうのだ。
【前編を読む】「腹筋1000回」「ベンチプレス150キロ」はエライのか…筋トレでハマりやすい“3つの罠”をご存知ですか?
2021.07.13(火)
文=清水 忍