興味あることは沢山あるけど、「To Do List」じゃ重すぎる、スローなウィークエンドにしてほしい。そんなあなたのために、ゆるーい週末の過ごし方ガイドをCREA編集部が5つピックアップしてみました。

 もちろん、今週末は部屋でゆっくり寝て過ごしちゃう、なんてのもOK。だって、週末はまた来週もやってくるんだから。


①「ラジオ父ちゃん」が終わっちゃう……

 ラジオ好きの友人が「今、一番好きな番組」として教えてくれたことがきっかけで聴き始めた「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」。

 川北さんが繰り出すとがりまくったボケに、おろおろと翻弄されるガクさんという構図が愛おしく、即、心を奪われました。それからは「ラジオ父ちゃん」に溺れている状態。絶賛発売中のCREA最新号は「ラジオ父ちゃん」とともに作ったと言っても過言ではありません。

 私が好きなコーナーは、漫才のつかみを募集する「ともはるさ〜ん!」。文字で説明しても全く意味不明だと思いますが、むせるほど笑ったものを紹介させてください。

ガクさん「村上でーす」
川北さん「村上でーす」
ガクさん「あ、これはマヂカルカブリーですね」
川北さん「事件は会議室で起きてるんじゃない! 俺の上で起きてるんだ!」
ガクさん「あ、これは on the 裕二ですね」

 もう、最高!

 お二人の命がある限り続いて欲しいと願っていたこの「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」ですが、なんと今週の放送を最後に終了してしまうとのこと。別れって本当に突然やってくるんですね。

 最終回は来てほしくないけれど、どんな放送になるかは楽しみという複雑な心境。これからはYou Tube「真空ジェシカ」で配信中の「真空ジェシカのギガラジオ」を楽しみに生きようと思います。

TBSラジオ「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」

毎週金曜日 24:30~25:00(マイナビ Laughter Night 内)
3月26日が最終回!

You Tubeチェンネル「真空ジェシカ」

https://www.youtube.com/c/%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%B7%E3%82%AB/featured

②「おいしいものには何かがある」

 人気南インド料理店「エリックサウス」創業者であり、飲食店プロデューサーである稲田俊輔さんのエッセイ集です。

 残業時の心の拠り所になっている「エリックサウス 東京ガーデンテラス紀尾井町店」。今の私にはなくてはならない店を創った稲田さんの頭の中を覗いてみたくなり手にとってみたところ、パワーワードの連発でしびれ倒しました。

「豚肉と荒縄を両手に抱えてドワーフのように洞窟の奥に入り浸る老後」

「もし自分がお殿様ないし石油王であったなら、食膳に十杯くらいの月見うどんを並べて、その片っ端から『最初の一口だけ』を楽しみたい」

 など、わくわくさせてくれる文章を引用しはじめると、全文引用することになっちゃいそう。

 月見うどんのおいしさを語るのにお殿様や石油王を出したり、小籠包の適量について語る際に「回春」という言葉を使ったり。「おいしい」という言葉を使わずに、こんなにもおいしい食べものの魅力を伝えてくれるとは。

 はぁ。神様は稲田さんに料理と経営の才能だけでなく、文章の才能も与えたのですね。

『おいしいもので できている』

稲田俊輔/著
リトルモア 1600円+税

2021.03.25(木)
文=CREA編集部