幼き日に過ごした庭園の美しい風景
ヴィルモラン=アンドリューのカラーカタログに載っている花々について学ぶことが大好きだったと語るムッシュ ディオール。
彼が「最も優しくて、素晴らしい場所」と称えた場所がある。それが幼少期を過ごした、緑豊かなノルマンディー地方の「グランヴィル」だ。
アーティスティック ディレクターであるコーデリア・ドゥ・カステラーヌは、ムッシュ ディオールの生家での思い出に共鳴し、自然と植物の美しさにオマージュをささげ、「グランヴィル」という名を冠した新たなホームコレクションを生み出した。
目を引くのは、アメジストやブルーグレーのシックで美しい色合い。決して華美ではないけれど、植物のもつ美しい生命力を、花々が豊かに広がっていく様で表現しているのが印象的だ。
プレートやカップはもちろんのこと、手塗りで植物が描かれたグラスジャーや、花々を彩るために欠かせないベースも揃う。
「これこそが家庭のための穏やかな、ライフスタイルの本質的な表現」とカステラーヌは語る。
窓の外から差しこんでくるのは春の陽気。ムッシュ ディオールの愛した緑豊かな庭園の景色を想像しながら、休日のブランチを楽しんでみてほしい。
ディオール
2021.03.12(金)
文=CREA編集部