髪がきれいな人って“きちんと生活していそう”。それは単なるイメージではなく本当のことだった。髪のプロに聞いた、美しい髪のつくり方とは?

 ヘアサロンオーナーの美香さんと、育毛治療の医師である田路めぐみさんが、美しい髪をつくる暮らし方について、おすすめ商品とともに紹介してくれました。


正しい洗い方が美髪の基本「シャンプーのポイント」

#1 予洗いで頭皮と髪を しっかりと湿らせる

「頭皮と毛髪を十分に湿らせます。髪は水をはじくので、毛量の多い人は指で髪をすくい上げ、地肌にお湯を通しましょう」(美香さん)

#2 シャンプーは 髪ではなく頭皮を洗う

「指先で頭皮をつかむような感覚で洗います。生え際から頭頂部を通って後頭部まで、襟足から頭頂部へと、クロスオーバーさせて洗い残しを防止」(美香さん)

#3 すすぎながら 頭皮の状態をチェック

「すすぎは洗う時間と同じだけ時間をかけます。このとき頭皮を触って、べたつく部分があれば洗い残しのサインなので、もう一度シャンプーを」(美香さん)

 これはNG! 体を洗うときの湯温は高すぎることも

「温度が高いお湯は脂分を奪い、頭皮の毛細血管が拡張してかゆくなることも。ぬるめの38度くらいで洗うのがおすすめ」(美香さん)

「シャンプーで大切なのは汚れをきちんと落とすことと、あるべきうるおいを保つこと。そのための洗浄成分と保護成分の質とバランスがよいものがいいシャンプーです。

 あと、よく聞かれるのがシリコン。髪や頭皮に対して毒性はありませんが、頭皮にとっては“よけいなものがついている”状態。シャンプーでは避けたほうが無難です」(田路さん)

 とはいえ数が多くて選びきれない……そんな人におすすめなのが、何種類か準備して使い分けること。

「髪も肌と同じでいつも同じ状態ではないので、べたつくときはサラッと洗い上がるもの、パサつくときはしっとりするものと、その日のコンディションに合わせて使い分けると、いつもベストコンディションの髪でいられます」と美香さん。

 カラーのあとはダメージを抑えるためにカラーヘア用シャンプーを。週末や大切な日の前にはヘッドスクラブやヘアマスクをプラスすれば、よりパーフェクト。では洗うときは、どんなことに注意すればいいのだろうか。

「予洗いで十分に頭皮と髪を濡らしておくことと、洗うときは髪ではなく頭皮を洗うこと、すすぎには洗うのと同じ時間をかけるのが基本です。時間は全部で5分を目安にするといいですね」(美香さん)

2020.07.21(火)
Text=Miyuki Nagata
Photographs=Hirofumi Kamaya
Illustrations=Haruka Toshimitsu

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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