前回、長男に虫歯が見つかったので、ネットで評判を調べて、誰もが絶賛する小児専門の歯医者へ行くことに決めました。300を越えるレビューの中、悪い評価は待ち時間が長いというくらい。

 クリニックは、キッズ天国。待合室でも診察室でも玩具やiPadで遊べます。順番になり診察室へ入ると、歯磨き粉もマシュマロやらキャラメル、イチゴなど11種類のフレーバーから選べました。それで歯を磨いて貰って、気分が上がったところで、先生が登場。レントゲンを撮ることになりました。

「これを見ると感動するわよ」と見せてもらった長男のレントゲン写真。乳歯の下に、永久歯が待機していました。「うわぁ~」と思わず、声をあげてしまいました。虫歯のレントゲンでは、歯と歯の間にできていることも説明されました。フッ素塗布をしても防げなかったそう。それ以来、フロスもしています

「神経まで菌が行っているわ。抜きましょう」と聞いて、軽くめまいがしました。「5カ月前に日本で歯科健診をして、虫歯はないって言われたのに、こんなになるもの?」「永久歯の神経はどうなるの?」など、質問攻め。乳歯は弱いから数カ月で神経まで侵されてしまうということ、乳歯と永久歯の神経は全く別なので心配はいらないということetc、先生は一つずつ丁寧に教えてくれました。そして「歯を抜くことは内緒にしてください」と言って、歯科助手と遊ぶ長男の方へ向き、「今度来たら、メガネをかけてアニメを見られるわよ~。楽しみにしていてね」と。

 長男はスイカ味のリップとスポンジボブの歯ブラシを貰ってご機嫌でクリニックを後にしました。NYでは、どこのクリニックでも、診察後にご褒美として、飴だったり、シールをくれるんです。ご褒美につられて、更に「何を見ようかなぁ」なんて、幸せそうな長男の横で私は動揺。インフルエンザの注射を打つだけで大騒ぎなのに、歯を抜くなんて……。

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2013.01.29(火)