島を代表する ユニークな2つのビーチへ

 古宇利島へ訪れた目的のひとつが、1棟貸しのヴィラ「ムカカ ヴィラ」の「黍(きび)」。

 ネットで見つけて以来、気になる存在でした。

 サトウキビ畑の真ん中に立つ「黍」は、コンクリートの無機質感と琉球スタイルが融合したようなデザイン。

 一面の緑の向こうに海を望みます。

 眺めのいいテラスには、ジャグジーと2台のビーチベッド。バスルームも海を望む造りです。

 まるで我が家で過ごす感覚で、ゆったりした島時間に身をゆだねられるヴィラです。

 古宇利島の北部に位置する「黍」は、最北の2つのユニークなビーチまで徒歩3分のところにあります。

 周回道路からはずれた小道のドン付きにあるトケイ浜は、来る人も少なく、隠れ家感も上々。

 ビーチの入口近くにある、中央にまん丸の穴が穿たれた、まるでオブジェのような岩が印象的です。

 この不思議な形をした岩の穴は“ポットホール”と呼ばれるものだそう。

 浜辺には説明書きも立っているのですが、どうも難しい。

 要は、更新世(約258万年前から1万年前)の琉球石灰岩が侵食されて、円筒形の穴が開いた、ということのようです。

 そうした岩がこの浜一帯に連続している、と。まるで、自然が作り上げた、前衛アートのようです。

2020.05.23(土)
文・撮影=古関千恵子