南予の養殖魚「愛育フィッシュ」PR活動の一環

 まずはクイズ。

 日本で最も魚の養殖生産額が大きい都道府県は一体どこでしょう?

浅田政志サイドの表紙。浅田氏は1979年三重県生まれ。自身を含めた4人家族が被写体となり、消防士、極道などに扮した写真集『浅田家』で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞

 答えは愛媛県。同県の中でも、一番の養殖魚の主産地といえば、南予地方である。南予とは、つまり南伊予のこと。大洲市、八幡浜市、西予市、宇和島市、伊方町、愛南町などの市や町がこのエリアに含まれる。

 このたび、その南予地方を舞台にした写真集が全国発売された。タイトルは『南予写真 NANYO』。

 ここのところ、愛媛県は養殖魚のブランド化に取り組んでおり、養殖魚の愛称を「愛育フィッシュ」と命名。従来の養殖とは一線を画すイメージを、アグレッシブに前面に押し出している。そのPR活動の一環である「南予ARTプロジェクト」が完成させたのが、今回の写真集となる。

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2013.01.11(金)