素敵な器を手に入れて、理想の暮らしを叶えたいけれど、まずどこでどんな器を手に入れて、実際の生活でどう使えばいいの?

 そんな悩める器初心者に、テーブルコーディネート教室代表の江川晴子さんが器の基本をレクチャー!


 早速、江川さんおすすめの器とお気に入りのお店を教えてもらいました。和にも洋にも活躍するIT DISHを求めて、いざ器探訪へ。

 5回シリーズの第3弾は、テーブルに奥行きをもたらす、洗練されたガラスの器をご紹介します。

◆Lesson 03
ハンドメイドのガラス器
「Sghr スガハラ」

 今回ご紹介するSghr スガハラの歴史は、昭和初期まで遡ります。創業者がガラス食器の製造を始めて80年余り。

 昭和、平成の時代を経て令和を迎えた現在、社員数100名を超える大所帯となっても変わらないのは、ハンドメイドにこだわるものづくり。

 「ガラスは生きている」と語る職人たちが、灼熱の工房の中でガラスと対話しながら作り出すスガハラの器。

 「この職人でないと形が再現できない器」もあれば、「職人の家族からヒントを得て生まれた器」もあります。

 スガハラのガラス器が凛とした佇まいと深みのある美しさを備えているのは、器を通じて職人一人ひとりの人生が透けて見えるからなのかもしれません。

2019.05.21(火)
文・構成=松山あれい
撮影=佐藤 亘