毎年夏になると、足元に欠かせないのがトングサンダル。ワイルド感やリラックス感が好きで愛用しているのですが、最近、自分に似合うデザインが少し変わってきたような気が。足全体を露出するヌーディなデザインやキラキラしたビジュー付きサンダルを履くと、なんとなく違和感を覚えるようになってきたのです。
いちばんの理由は、たぶん足そのものが変化してきたこと。足も年齢で変わるんですね。肌の色がくすんだり、多少形が歪んだり、血管が浮き出てきて甲が滑らかでなくなったということもあるかも知れません。ペディキュアに気を遣ってはいても、足自体のお手入れに余程力を注がない限り、美しい足をキープするのはなかなか難しいように思います。
右:立体的なリボンに上品な女らしさが漂うこちらは、ヴァレンティノ。ビニール素材でもチープに見えず、普段の服にもマッチします
そんなこともあり、私がこの夏活躍させようと思っているのは、足そのものを目立たせることのないシックなトングサンダル。ブーティのように甲を覆うデザインのセリーヌや、指股部分に大きな飾りのついたシャネル、ヴァレンティノなどです。色みもベーシック、デザインもシンプルなので、夏らしい遊び心を表現できるアイテムではありませんが、欠点をカバーしつつ、落ち着いた大人の雰囲気に仕上げてくれるところがお気に入り。黒のパンプスのようにどんな服にも合わせやすいので、街履きとして活躍するに違いありません。
伊藤美佐季 (いとう みさき)
イタリアへ留学後、スタイリストに。ジュエリーディレクターとしても活躍。時代の気分を反映させた着られるモードを提案。
Column
伊藤美佐季のFavorite Items
ジュエリーディレクター、スタイリストとして活躍する伊藤美佐季さんが個人的に気に入っているアイテムをご紹介!
2012.06.29(金)
text:Haruko Murakami