最近、ジュエリーは華奢なものをカジュアルに重ねづけするのがトレンドですが、大人であれば、時には少し存在感のあるタイプに目を向けてみるのも面白いと思います。そういうジュエリーは、今なら、シンプルな服にそれだけをつけて大人っぽくまとめるのが周囲に差をつけるポイント。今回は、そんな新鮮なスタイルを作ってくれる個性派ジュエリーをいくつかご紹介します。

華奢ジュエリーの代表格ともいえるhumには珍しい、ほどよくボリューム感のあるリング。ベースとなるシルバーに、ゴールドとダイヤモンドがさりげなく効いて。リング(シルバー×YG×ダイヤモンド)上¥69300、下¥79800
Sara Weinstockはカリフォルニア生まれの女性デザイナー。2008年に誕生したばかりのブランドながら、海外の名だたるセレクトショップで人気を博しているそう。自然美から受けるインスピレーションが作品の核になっているとか。バングル右から(シルバー×ルビー)¥59850、(18KYG×ダイヤモンド)¥283500、(18KYG×ダイヤモンド)¥273000

 まず、クレア世代にも人気のhumからは、なんと懐かしの喜平チェーンを使ったリング。一般的に喜平チェーンというと“ちょっと堅気でない感じの人”が好んでつけそうなギラギラしたイメージがありますが、アンティーク風の加工で輝きを抑えたこのリングはとてもシック。先入観を覆すユニークさは注目度満点なうえ、カジュアル感があるのでボリュームの割に軽やかにつけられるのもオススメの理由です。

個性の強いリングは、デニムなどのカジュアルスタイルに馴染ませるのではなく、シンプルな装いにさらりと合わせて、モダンに仕上げるのが洗練されて見えるコツ。太いリングは3本セット。スパイラル状のものは関節が動くようになっていて、複数の指に絡めてつけることも。リング(YG×ダイヤモンド)・スパイラル¥247800、3連¥177450

 ふたつ目は、ロンハーマンで見つけたSara Weinstockのバングル。地金はゴールドとシルバーがあるのですが、特にシルバーを酸化させて作ったという独特のテクスチャーが目を引きます。デザイン的にも、ワイルドな強さとクチュール感がバランスよく共存。遊び心がありつつも上品につけられるところは、働く女性にぴったりですね。

 さらに、トルコ生まれが珍しいブランド、kismet by milka。エキゾチックな雰囲気のリングは、インパクトの強さで確実に無難さから脱却できます。これらのような主張の強いジュエリーを、たとえば黒のシンプルなワンピースに合わせて。ワンピースはフレッシュに蘇り、ジュエリーも自然と格が上がる、そんな装い全体におけるジュエリーの効果が実感できるはずですよ。

伊藤美佐季 (いとう みさき)
イタリアへ留学後、スタイリストに。ジュエリーディレクターとしても活躍。時代の気分を反映させた着られるモードを提案。

Column

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2012.07.26(木)
text:Haruko Murakami