これが最強のプラセボ効果!?
美容とパワーストーンの関わりについてはネイルが先行していて、ネイルアートで天然石を直接つけるというあたりからブームが始まった。最近はネイルズ インクからパワーストーン入りのネイルも登場していて、パーリーな色は、なんだかありがたい輝きが目を引く。確かに手周りにパワーストーンを纏うことで、ブレスレットと同じ効果を得られると考えてもいい。ネイルは、常に人の視界に入っているからこそのスピリチュアル効果も期待できるのだ。
で、ファンデーションとなるとより密接に人と一体になるわけで、効果という意味ではさらなる期待をしていいのではないか。でも実際そんなことが可能なの? と思うかもしれないが、これを作ったのは日本に初めてミネラルファンデを伝え、成功を収めたオンリーミネラル。つけたまま眠ってしまえるくらい肌に優しいことを武器にして100%ミネラルファンデを進化させ続け、ついに今回パワーストーン配合に踏み切った。つまり相当に本気なのだ。
だから個々にパワーストーンがそれぞれ違う力をもたらし、仕上がり美の他に内面から美しさを引き出す仕組みになっている。ローズクオーツは弱った心にも自信を取り戻し、前向きにさせてくれる効果。アメジストはイラついた心に安らぎを与えて心を安定させてくれる効果を持ち、トパーズは 活力と勇気を持たせてピンチを乗り越えチャンスに変える力をくれる。いずれもネガティブから人をグイグイ持ち上げ、輝かせてくれる効果を持つのである。気のせいではないと思う。本当に心が上向くような見えない力を感じるのだ。
いってみればこれは、最強のプラセボ効果が効くコスメと言ってもよく、つけている間中、パワスポに身を置くような心の安らぎを感じられるかもしれない。まずは試してみて欲しい。化粧品のマインド効果を、心から信じている人も、信じてみたい人も、そして全く信じていない人も。
齋藤 薫 (さいとう かおる)
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『“一生美人”力』(朝日新聞出版)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。近著に『されど“男”は愛おしい』(講談社)がある。
Column
齋藤 薫 “風の時代”の美容学
美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。
2017.12.04(月)
文=齋藤 薫
撮影=釜谷洋史