これがファンティン氏の創造した料理!

塩、コラトゥーラ(イタリアの魚醤)、オリーブオイルで味つけしたマグロのタルタル。タルタルの下には焼き茄子のタルタルが敷かれている。アボカドのピューレ(グリーンのソース)、小赤タマネギのピクルスとともに食する。
キャビア、ホタテのピューレ、魚のだし汁で作ったソースをイカ墨のスパゲッティに和えた。アクセントにレモンゼストを添えてある。濃厚な味わい。
米に野菜のストック、魚のだし汁を加えて火入れし、フェンネルのピューレ、マスカルポーネチーズを加えてリゾットの味を調えた。リゾットの中央にはカチュッコソース(本品では、エビの頭、魚のだし汁をトマトソースで煮詰めたところに、生のウニを加えている)を合わせ、トマトのゼリー、フェンネル、オレンジゼストを盛り付けた。
低温で火入れした牛肉を、ローリエ、生姜の葉を加えた炭の上でスモークした。横に添えられているのは松の実とオリーブのピューレ。茄子は3つのバリエーションで調理してある。右からピクルス、ピューレ、ソテー。ミントオイルとパプリカを煮詰めたジュースを添えて。
フレッシュなグリーンココナッツを異なる食感で楽しむ傑作デザート。ココナッツのグラニータ、セミフレッド、エスプーマ(泡)にアクセントとしてココナッツの果肉を加えた。最後にカフィルライムを加え、よりフレッシュにしている。

 筆者はすべてを味わったが、どの品も、東京の料理よりも、複雑で重層的な味わいがあった。結果としては、すばらしく美味しい! 新たなファンティン料理の誕生を手放しで讃えたい。

 東京で彼の料理を一度味わった人には、バリ島でまったく違うファンティンを味わう楽しみが出来たのである。

Bulgari Resort Bali
(ブルガリ リゾート バリ)

所在地 Jalan Goa Lempeh Banjar Dinas Kangin, Uluwatu Bali 80364
電話番号 0361-847-1000
客室数 59室
料金 オーシャンビュー・ヴィラ 10,164,000インドネシアルピア=約85,000円~(税・サービス料込み)
アクセス デンパサール国際空港から車で約40分
施設 レストラン×2、バー、スパ、チャペル、ボードルーム、フィットネスルーム
http://www.bulgarihotels.com/ja-JP/bali/

【日本での問い合わせ先】
ブルガリ ホテルズ&リゾーツ予約センター
(マリオット・インターナショナル 東京予約センター内)

フリーダイヤル 0120-070-350

Bulgari Il Ristorante Luca Fantin
(ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン)

所在地 東京都中央区銀座2-7-12 ブルガリ銀座タワー9F
電話番号 03-6362-0555
https://www.bulgarihotels.com/ja_JP/tokyo-osaka-restaurants/tokyo/il-ristorante

2017.06.28(水)
文=文藝春秋 増刊・ムック編集部