季節限定のいちご狩りへ

 チェックアウトを済ませても楽しめるのが「アクアイグニス」の素晴らしいところ。最終日には「TSUJIGUCHI FARM」でいちご狩りを。

縦長にのびた広大な農園には甘い香りと食べ頃のいちごが!

 12月から5月末頃まで開催している40分食べ放題のいちご狩りは連日大盛況。それもそのはず。2600平米もある畑は温泉熱を利用して春と同じ地温を確保。1日4段階設定で、季節や日照時間によっても温度を細かく調整していちごの糖度を管理している。

 また高設栽培で有機肥料を与え、その他にも竹の粉や醤油の搾りカスを入れたり酵母菌や土の中の微生物を増やし、植物が栄養を摂りやすいように工夫を凝らしているのが特徴。

いちごらしい三角形の「紅ほっぺ」は酸味と甘みのバランスの良さでダントツの人気。特にケーキ作りには欠かせない。

 現在は甘さを追求した「章姫(あきひめ)」をいちご狩りに、レストランなどの食材や畑の販売用に酸味と甘みのバランスが良い「紅ほっぺ」、そして桃の香りと味がする「桃燻(とうくん)」を育てている。特別に3つの味比べをさせていただいたが、これはもう好みの問題、どれも甲乙つけがたい美味しさだ。

東京で1粒1,000円で売られていたと言う話もある「桃燻」は目をつぶって食べたら本当に桃としか思えない。色は赤くならず白っぽいのが特徴。

 さて40分の勝負! 負けないように美味しいいちごの見分け方をファーム事業部の山本久史マネージャーに教えてもらおう。「この『章姫』はなで肩でヘタが反り返っているものが甘いです。ヘタの周りは白いのが特徴で意外に形が悪いものが美味しかったりしますよ。形が悪いと流通しないのでいちご狩りならではの良さですよね」と言う。

こちらが「章姫」。ヘタがそっくり返っていて、なで肩の形をして色艶が良いものを選べば間違いなく甘い。

 ここでいちご狩りのマナーをひとつ。強く引っ張ると茎が折れて実がつかなくなってしまう。そぉ~っと斜めに傾けてポキっと折るように摘む。選んだものが美味しかった時の嬉しさたるや。都会ではできない遊びに子供のようにはしゃいでしまう。

 お土産には「紅ほっぺ」を。1パック(240グラム)800円で購入可能。本当に大人気なので予約が必須。ホームページで必ず確認を。

「TSUJIGUCHI FARM」のマネージャー山本久史さんの完璧な管理で美味しいいちごが育つ。愛情をかけてあげることが大切と語る。

2017.03.31(金)
文=高橋綾子
撮影=榎本麻美