大野あきよ(おおの あきよ)さん
家族:夫、小学3年長女、小学1年次女

会社名:インサイド・アウト株式会社
勤務体制:フルタイム

休日のイベントでの出勤には子どもを連れて行くことも

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 子どもが小さいうちはフルタイム業務を避けたいと考えていた大野さん。2016年の4月までは、平日は早朝4時から8時まで宅配の荷物の仕分けのバイト、土日は単発のイベントスタッフをこなしていた。早朝バイトにした理由を聞くと「幼稚園のママ友も勤めている人は少なかったし、早朝なら家族が寝ている間にすませることができて、誰にも迷惑がかからないと思ったので」という健気なママだ。

 下の子が小学校に入ったのを機に思い切ってベンチャー企業に就職し、フルタイム勤務となった。それはそれで大変には違いない。けれどもひとつの会社に就職して落ち着いたこと、普通の生活時間を過ごせるようになったこと、収入が上がったことなど、メリットを多く感じている。大きな会社ではない分、子どもが風邪をひいたときなどに自宅で作業ができるよう融通を利かせてもらえるのもありがたい。

「土日のバイトは絶対休むことができなかったので大変でした。大きな会社の派遣で働くより、今の方がむしろ働きやすいくらいです」

 現在は、イベント等での顧客獲得業務、スタッフ管理、現場でのディレクション、内勤での事務管理などが主な仕事だ。

この日は百貨店で商品の案内業務。その都度覚えることは多岐にわたるが、知識が得られて楽しさを感じている。

 今回の取材中にも、現場から電話が入るとさっと顔が引き締まって、的確に指示を出して対応。その姿は、今の仕事に就いてほんの半年とは思えないほどキビキビとしていて、責任感の強さがうかがわれた。

 休日もイベントがあれば出勤となる。基本的に、休日は父親が子どもの面倒を見るが、都合が悪い時には大野さんが子どもたちを現場に連れて行く。

 「子どもたちは、私が働いている姿を見て『楽しそうだな。一生懸命だな』と感じたようです。働いている姿を見せてからは、家でもとても協力的になりました」と大野さん。

 仕事についていろいろ説明しようとしても子どもにはわかりにくい。許される職場であれば、連れて行って親の仕事ぶりを見せておくのはとてもいいことだと感じている。

イベントの仕事でのワンショット。休息中にはスタッフとなごやかに過ごすことも。

 そんな大野さんの家庭での奮闘ぶりを伺った。

2016.12.22(木)
文・撮影=HITOMINA