行き交う船を眺めるランチタイム

オーナーの松下さん一人で切り盛りするカフェは、食器や家具についてあれこれ訊ねるのも楽しい。

 港を行き交うフェリーを眺めながらランチしたり、お茶したり。そんなゆったりとした時間を過ごせるのは、鬼池港そばの「Propeller Plate Lunch & Cafe」。平日のランチタイムのみオープンしている小さなカフェだ。

左:白を貴重にした明るい店内は、親しい友人の家を訪ねたような、心休まる雰囲気。
右:窓の外に見えるのは、天草と雲仙島原を結ぶフェリー。

 料理が載るお皿も、コーヒーカップも、すべて天草の窯元でつくられたもの。「天草のお皿が大好きなんです。黒いお皿が素敵だから黄色いオムレツを載せてみようかな、そんなふうにメニューを決めてます」と、オーナーの松下美樹さん。あまり知られていないが、日本有数の陶磁器の産地でもある天草には、個性さまざまな窯元が点在している。それらを楽しんでもらいながら、家庭で食べるような体に優しい料理を、というのがこの店のコンセプトだ。

松下さんのご主人が手がける家具が店内を飾る。
1,000円のランチセットでお腹もいっぱい。お皿はすべて、天草のあちらこちらの窯元で集めたものなのだそう。

 ドアやテーブル、イス、カウンターなど、主張しすぎないながらも存在感ある内装は、すべて家具・建具の職人である松下さんのご主人が手がけたもの。大量生産品ではない、じっくりと手をかけた家具は、丁寧に手作りされた料理のように、触れただけで温かな気持ちになる。

 人気メニューは、天草市五和町産の甘いキャベツと山芋を使ったお好み焼き。天草らしからぬメニューだけれど、松下さんが大阪出身と聞いて納得。五和町産キャベツが収穫されない夏は、地元でしか手に入らない卵を使ったオムライスが定番メニューとなる。キッシュ付きの前菜やデザートも、もちろんすべて手作りだ。

Propeller Plate Lunch & Cafe
所在地 熊本県天草市五和町鬼池5098
電話番号 090-9566-3280
営業時間 11:30~15:00
定休日 月、土、日曜
URL http://propeller10.com/plate.html

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2016.07.20(水)
文・撮影=芹澤和美