ラジオとエッセイのネタの重複は気にしない
ジェーン そんなしまおさんも、今、「文學界」で「スーベニア」っていう小説を連載されていて。これは、半自伝的っていっちゃっていいんですか?
しまお まあ、どうですかね。一応小説っていう体(てい)で書いてるんですよ。30代半ばの女の子が、彼氏とも恋人ともつかない男の人を好きになってウダウダしてる感じの話なんですけど。
ジェーン 超面白いですよ。
しまお ありがとうございます。
ジェーン この連載は、いつ本になるんですか?
しまお まだですね。まだまだですね。
ジェーン 人には簡単にいえますね。「いつ本になるんですか?」って。
しまお でも、スーさんは結構出版のペース早いですよね。
ジェーン いやいやいや。
しまお どんどん新刊が読めるからうれしいですよ。
ジェーン いや、そんな早くないですよ。エッセイ本は『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)から2年開いちゃってるんです。その間にラジオの番組本『ジェーン・スー 相談は踊る』(ポプラ社)を出したからいいじゃんって思ったんですけど。
しまお ああ、そうかそうか。
ジェーン 本当は1年に1冊ぐらい出したいんだけど、そんなの無理だよと。
しまお ちょっと前までは「ラジオで話したこともエッセイでも書いていいのかな?」と思っていて、「あ、この話は文章で書きたいからラジオで話すのやめよう」とか思ってたんだけど、もうそういうことを考えなくなってきましたね。
ジェーン 私の本を読んで「ラジオで聞いた話でした」っていう感想をネットに書いてらっしゃる方もいるんですけど「知るか!」ですね。ラジオを聞いてない人もいるしって。で、今回の本では、「甲冑」について書いたんですけど。
しまお あ、「甲冑」の話になったところで、そろそろ用意したお題に入っていいですか?
ジェーン はい、お願いします。
2016.07.09(土)
構成=臼井良子
撮影=鈴木七絵