これからも道具や方法についてはあれこれ試してみたい

掃除嫌いの私を助けてくれる、使いやすさ重視の必需品。

<楽にする工夫>

(1) 床や棚にモノを置かない
 掃除のたびにモノを移動させるという手間が入ると、どうしても掃除が億劫になってしまいます。好きな置物など以外は置かないように気をつけています。

(2) モノを減らす
  「これ、本当にいるのかな?」っていう目で家の中を見渡すと、それまで当たり前に使っていたモノでも自分の生活スタイルには必要ないモノがあるんだなと気づきました。たとえばお風呂の椅子。

 ある日ふと「あ、なくても平気だな」って思って処分。まったく困っていません。なんとなく洗面器と椅子は必需品と思い込んでいただけでした。

(3) 別のモノに変える
 お風呂の石けん入れは、直置きタイプからマグネットで吊り下げるものに変更。掃除がしやすくなり、石けんのヌルヌルからも解放されました。

 洗面台も固形タイプの石鹸をやめ、マルセイユリキッドソープを置いています。これはデザインもかわいくて香りもいいのでお気に入りになりました。

(4) 使いやすい道具を選ぶ
 洗濯機は乾燥機付きにしたことで、がぜん楽になりました。掃除機は、マキタの充電式クリーナーです。場所を取らないコンパクトサイズで、デザインも悪くないのでリビングの壁にかけています。

 コードレスで片手でも操作できる軽さなので、気になったら、さっと掃除をするようになりました。いまは東京・福井・軽井沢の家の三軒とも、この掃除機を使っています。

<楽しくする工夫>

こちらはお気に入りアイテム。ボンダイウォッシュのクールなパッケージもポップなネリーズのブリキ缶も好き。

(5) パッケージや香りにこだわる
 雑巾掛けをする時の床用クリーナーはボンダイウォッシュを使っています。バケツの水に入れると、レモンティーツリー&マンダリンの香りがふんわり漂います。

 きれいになって、さらに使うたびにいい香りがするなんて嬉しいですよね。キャップ一杯程度でいいので、なかなか減りません。洗濯用のネリーズの洗剤は肌に優しくてパッケージがかわいいのでオススメです。

<嫌にならない工夫>

(6) 自分に合った道具を選ぶ
 重曹やクエン酸を組み合わせるとほとんど家中の掃除ができると知り、掃除用の洗剤類があれこれ必要なくなるからいいなあと試してみましたが、すぐに挫折。

 量を計って混ぜるのが面倒だし、どこにどう使うかが覚えられなくて、私には向いていませんでした。いまはミヨシの重曹石けん泡スプレーを愛用しています。

 トイレブラシはスコッチブライトの取り換え式トイレクリーナー。洗剤付きのブラシは使い捨てなので楽チンです。

 ホコリ取りやトイレクリーナも使い捨てのモノを利用しています。もったいないなあと思うけど、掃除が好きではない私の必需品なのです。

(7) 掃除の回数を減らす
お風呂は、毎回出たあとに洗面所で使っていたタオルでバスタブをササッと拭き、そのあと洗面台と鏡も拭いてしまいます。そうすると毎日ほぼきれい。

友達がくれたルンバも活躍してくれています。家中をいつの間にかきれいにしてくれる頼もしい相棒になりました。

 床へのワックスがけや窓拭きなど大きな掃除に関しては、家事代行マッチングのエニタイムズで、掃除の得意な方に臨時でお願いしたりしています。

 掃除に関しては、まだまだ初心者なのでこれからも道具や方法についてはあれこれ試してみたいなあと思っています。

エニタイムズ
URL https://anytimes.co.jp/

松尾たいこ(まつお・たいこ)
アーティスト/イラストレーター。広島県呉市生まれ。1995年、11年間勤めた地元の自動車会社を辞め32歳で上京。セツ・モードセミナーに入学、1998年からイラストレーターに転身。これまで300冊近い本の表紙イラストを担当。著作に、江國香織との共著『ふりむく』、角田光代との共著『Presents』『なくしたものたちの国』など。2013年には初エッセイ『東京おとな日和』を出し、ファッションやインテリア、そのライフスタイル全般にファンが広がる。2014年からは福井にて「千年陶画」プロジェクトスタート。現在、東京・軽井沢・福井の三拠点生活中。夫はジャーナリストの佐々木俊尚。公式サイト http://taikomatsuo.jimdo.com/

Column

松尾たいこの三拠点ミニマルライフ

一カ月に三都市を移動、旅するように暮らすイラストレーターの松尾たいこさんがマルチハビテーション(多拠点生活)の楽しみをつづります。

2016.05.28(土)
文・撮影=松尾たいこ