ジグザグ天気が続く季節の変わり目に、いつもなんとなく困ってしまうのが傘選び。いかにも間に合わせという感じのビニール傘は好きではないのですが、どこかに置き忘れたりすることを考えると数万円する高価なものも気軽には持てないですよね。海外ブランドの素敵なデザインの傘も、重厚なつくりだと朝から携帯したい時に躊躇してしまったり……。とはいえ、持つならやっぱりお気に入りがいい!

 傘は開くと面積が大きく、顔の近くにくるので意外と印象に残るアイテム。せっかくおしゃれをしても傘が手抜きでは、ツメの甘さにテンションも下がるというものです。

北欧出身のデザイナーによる色鮮やかな柄とテキスタイル文化に優れたインドの職人技が融合した、パリ発のストールブランド「エピス」。このボタニカル柄の傘は内側がチタンコーティングされ、高い遮光、遮熱、UVカット効果が期待できます。晴雨兼用パラソル 18,000円、ストール 18,500円(ともに税抜)

 ところが今回、そんなジレンマ解消にぴたりとハマる傘を発見。それが、昨年、パリ発のストールブランド「エピス」から登場したコレクションです。創業120年を誇る老舗洋傘メーカー「オーロラ」とのコラボレーションにより、日本の高度な技術が活かされた新たなコンセプトの傘が実現したのです。

 上品なカラフルさが人気のオリジナルテキスタイルをそのままアレンジしたデザイン性はもちろん、急な天気の変化にも対応できる晴雨兼用タイプなど、ラインナップも充実。小ぶりで軽量な上、遮光、遮熱、UVカット効果に優れた素材を使用しており、機能的にも申し分のない商品となっています。

私が購入した傘はこちら。好きな色を組み合わせた柄が手持ちの服とも好相性。着こなしを思い浮かべながら、帽子を試着するようにあれこれ比べました。中棒と手元が一体となった白木の1本木棒もスマートな印象。晴雨兼用パラソル 13,000円(税抜)

 もともと国内向けに企画されているので、ほどよい価格設定も魅力的。私も早速手に入れましたが、まさにストールを巻くように服とのコーディネートを楽しめそうで、雨の日も暑い夏も今から待ち遠しいくらい。日本では青山の直営店で購入できますが、パリ本店にも逆輸入され、本国でもなかなかの売れ行きだそうですよ。おすすめ!

左:デザイナーの出身国であるデンマークの古い刺繍図案を用いた、甘過ぎず個性的な柄が人気。内側の黒い素材はラミネート加工がされていて、遮光率99.99%以上、UV遮蔽率は99%以上! 絶対に日焼けしたくない人は、このタイプを選ぶといいですね。晴雨兼用傘各 13,000円(税抜)
右:デンマークの女性作家カレン・ブリクセン作品へのオマージュとして、アフリカ・マサイ族のチェック柄からインスパイアされたというテキスタイル。プリントではなく、山梨の工房で織られた郡内織り生地を使用しているそう。雨傘 11,000円、ストール 24,000円(ともに税抜)

【お問い合わせ先】
エピス 青山

電話番号 03-6427-2385
URL http://www.epicejapon.com/

河井真奈 (かわい まな)
数々の雑誌で活躍するスタイリスト。モードとデイリーのバランスが取れたスタイリングに定評が。著書に『絶対 美人アイテム100』(文藝春秋刊)。

Column

河井真奈の「私が今、買いたいもの」

スタイリストの河井真奈さんが、プライベートで今リアルに欲しいと思っているほどお気に入りのアイテムをピックアップ!

2016.03.16(水)
文=村上治子