Vol.009 Cow Cow Boogie(エラ・メイ・モース)
香川県が誇る「オリーブ牛」の正体を探る
こんにちは。なまいきシャルロットこと、CREA WEB編集長のヤングです。
現在発売中のCREA8月号の特集は、「いまの47都道府県いいとこどり」。
栃木県なら「天然氷と名産フルーツを極上かき氷で食す」、京都府なら「家でも外でもおあげさん」、さらには視界を広げた「全国ご当地レトロパン祭り」など、ディープな地元情報が掘り尽されている。
他にも、北海道×東川町、宮城×こけし、徳島×阿波踊り、長崎×トルコライス……。とにもかくにも興味津々、舐めるように表紙を見回す俺の視線が、ふと止まった。
香川×オリーブ牛。オリーブ牛とはいったい何だろう?
……はい。僕、ピンときたよ!
オリーブ牛というぐらいだから、かわいらしい牛さんがパリのリセエンヌのようにおめかしして、誌面を飾っているに違いない。いや、わざわざおめかしなんかする以前に、お肌自体が、モノトーンの牛柄ではなく、マリメッコやイーリーキシモトのようにガーリーな模様に彩られているんじゃなかろうか。
そして、スタッフクレジットには、スタイリストに岡尾美代子あるいは近田まりこ、大森伃佑子、ヘアメイクに宮森隆行、カメラに恩田義則、天日恵美子といった名前が躍っているはず!
もちろん、そんな牛さんから搾り出したミルクは、F.O.B COOPのグラスに注いで飲み干すよ! そして、カゴバッグ片手に街へと繰り出すよ! 真夜中のマシンガンで君のハートも撃ち抜けるよ!
ということで、読む側もそれなりの格好しなきゃ礼を失するかと思い、5回の引越を経ても開けられることなく押入れの奥でほこりをかぶった段ボール箱の封印を解き、20年以上しまったままのアニエスベーのスナップカーディガンとシピーのホワイトデニムを取り出して着用し(だいぶきつい)、ご丁寧にベレー帽までかぶってページをめくってみた。
2016.07.31(日)
文・撮影=ヤング
写真=文藝春秋