お笑い芸人さんに、愛する地元のおいしい食べ物や仕事でよく行く場所でのおいしいものを語ってもらう不定期連載「芸人ソウルフード」。

 第2回に登場いただくのは、お笑いコンビ「カミナリ」の石田たくみさんと竹内まなぶさん。茨城県鉾田市出身で保育園からの幼なじみで、現在は「いばらき大使」も務めるなど、地元愛の強いおふたりに鉾田市、そして茨城県のおいしいものをたくさん教えてもらいました。


上京してしみじみ「茨城はなんでもおいしい」

――おふたりの出身地である茨城県鉾田市は、どんなところですか。

まなぶ とにかく農業が盛んなところですね。

たくみ 鉾田で有名なのはメロンです。僕の実家はメロンを作ってるんですけど、メロンの生産量は茨城県が全国1位。茨城県はほかにも生産量1位のものがたくさんありますし、いろんな野菜やくだものがおいしいんです。イチゴもおいしくて、茨城には「いばらキッス」っていう品種があるんですけど、僕は県内の農家さんが育ててた「とちおとめ」が好きでした(笑)。

まなぶ これはたくみの好みの問題です! 「いばらキッス」は甘いんですけど、「とちおとめ」は酸味があるんだよね?

たくみ はい。僕は酸味があるほうが好きなんですよね。子どもの頃、野菜やくだものは近所の人からもらったり、自分の家で育てていたりしたので、気づいたら家にあるものだったというか。上京してひとり暮らしをしたり、まなぶと一緒に住むようになったりすると、自炊するためにスーパーへ行くじゃないですか。そういう時に、あぁ、ぜいたくだったんだなと気づきました。

――都内のスーパーには茨城県産の野菜がたくさん並んでいますからね。お米はどうですか?

たくみ お米は実家で作ったものを送ってもらっているので、買ったことがないです。ありがたいですね。まなぶん家がスーパーを経営してたので、同居してた頃はカップラーメンとかお菓子とかをよく送ってもらっていました。

まなぶ 助かっていましたね。今思うと、うちのスーパーで売ってた野菜やくだものは、茨城県内であまり生産してないものばかりだったかもしれない。たとえば、マンゴーとかみかん、バナナとかを置いていて。メロンも置いてたんですけど、地元の人用というよりは観光で来た人とか県外の人用という感じでした。

たくみ 旬のくだものは絶対、家にあったよね? 今だと、梨。あと、笠間というところは栗も有名です。

――茨城県の食文化として、印象的なものは?

たくみ 豚肉ですかね。焼肉屋さんにある「ハラミ」って、普通は牛肉の横隔膜じゃないですか。けど、茨城は豚肉のコメカミを味付けしたものなんですよ。

まなぶ それを「ハラミ」と呼んでいる焼肉店があるので、鉾田市民が思い浮かべる「ハラミ」はそれですね。

 銘柄のあるものだと「ローズポーク」がおいしいです。東京でご飯を食べる時、「茨城県産のローズポークを使ってます」と書いてあったら、あぁ、このお店はおいしいなと確信しますね。

たくみ 素材にこだわってるんだなと思うよね。ブランド豚だと「美明豚(びめいとん)」もおいしくて有名です。仕事柄、いろんなお店へ食リポに行かせてもらうんですけど、豚肉はおいしさに一番差が出るような気がしていて。

まなぶ そういう中でも、茨城は豚肉がおいしいなと感じることが多いですね。さらっと食べやすいんだけど、旨みが強いんです。

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