Magnificent View #764
国立国際美術館(大阪府)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 大阪の中心地、中之島にあるこの美術館の前身は、1970年に大阪で開催された日本万国博覧会の会場に建設された「万国博美術館」。万博終了後、建物を再利用しようという声が高まり、1977年に現代美術館として開館した。建物の老朽化と収蔵スペースが狭くなったことから、2004年に現在地へ移転。リニューアルオープン以来、街の新しいランドマークとなっている。

 設計は、マレーシアの首都クアラルンプールにあるペトロナス・ツインタワーや、香港の国際金融中心などを手がけたアルゼンチン出身の建築家、シーザー・ペリ。斬新な外観は、竹の生命力と現代美術の発展と成長をイメージしているのだとか。

 外観もさることながら、内装もユニーク。地上に見えているのは、モニュメントのみ。館内はすべて地下に設計された、世界でも珍しい美術館だ。とはいえ、自然光が差し込む館内は、地下とは思えないほど開放的な造り。日常の喧騒から離れて、ゆったりとした時間を過ごすことができる。

Column

今日の絶景

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2015.11.03(火)
文=芹澤和美